深夜ラジオがもっとも華やかだった当時、ニッポン放送の「オールナイトニッポン」ではビートたけし、とんねるず、中島みゆきら、MBSラジオの「MBSヤングタウン」では明石家さんま、笑福亭鶴瓶、ダウンタウンらがパーソナリティに名を連ね、若者たちは毎晩ラジオにかじりついていた。
今回発売された「なつかしラジオ大全」は、単に「懐かしい!」と振り返るばかりではなく、ひとつのメインカルチャーとして若者に支持されていた時期のラジオをいま見返すことで、それが現在にどのような影響を与え、そしてどう変貌してきたかについても知ることがでる一冊となっている。
資料として使用した「ラジオパラダイス」は、1985年〜1990年に三才ブックスが発行していた月刊誌で、AMラジオを中心に全国のラジオ番組を事細かに紹介。当時はまだインターネットもない時代、コアなリスナーにとっては唯一とも言える情報源だった。また、現在ラジオの制作に関わっている人の中にも当時の読者は多く、ラジオ好きには大きな影響を与えた雑誌だ。
「なつかしラジオ大全」では、そんな「ラジオパラダイス」から放送局にも残っていないような貴重な記事、写真を数多く抜粋。パラパラと見ているだけでも懐かしさがこみ上げてくる内容となっている。