発表によると、8月号に掲載した「コンプライアンス」について、編集部には読者から「ハヤカワ文庫『マルドゥック・フラグメンツ』収録の『マルドゥック・スクランブル“104”』(冲方丁先生著)の設定を流用している」との指摘が寄せられたそう。そのため、調査を進めたところ、「作中いくつかの類似点があることが確認」されたほか、作者の松浦氏もこれを認めたという。
この事態を重く受け止めた編集部は、松浦氏が受賞した賞の取り消しを決定。そして「このような事態を審査の中で未然に防ぐことができなかったことを、深くお詫び申し上げます」「冲方丁先生をはじめ、株式会社早川書房様、読者様、ほか関係者の皆様に、多大なるご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます」と重ねて謝罪している。
また、発表には松浦氏の「お詫び」も掲載。「私自身、漫画家デビューという功を焦るあまり、冲方先生の作品の内容に着想した創作を行ってしまい、創作者としてあるまじき行為をしてしまったと猛省しております。冲方丁先生、及び発行元の早川書房様、読者様に、深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。また、今回の件で、冲方丁先生のファンの皆様に多大な不快感を与えてしまったことに、果てしない後悔を感じ、猛省するとともに深く謝罪いたします。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪している。