中国紙武漢晩報などによると、問題となっているのは「喜羊羊と灰太郎」のキャラを使った、病院の4コママンガ風広告。湖北省武漢市にある大学付近で、女子大生に向けて配られていたものだという。
その内容はまず、主人公・喜羊羊の恋人である美羊羊が妊娠し、産婦人科を訪れるシーンから始まる。1コマ目は医師の羊が美羊羊に「どうしてもっと注意しなかったのですか?」とたずねるのだが、これは美羊羊が予期せぬ妊娠をしてしまったことに対する問いかけ。続けて2コマ目では狼の灰太郎(喜羊羊たちのライバル)が登場し、「流産」と脅し文句を投げかける。すると3コマ目でほかの羊たちが美羊羊に中絶手術を勧め、最後の4コマ目で喜羊羊と美羊羊が「確かな証書、手術費は半額、詳しくはサイトを見てね」と病院の宣伝をするというものだ。
この広告の存在が明るみになるや否や、瞬く間にネットで注目を集め、掲示板などには批判が殺到。「子どもが好きなアニメのキャラで中絶手術の宣伝なんて下品過ぎる」「大きなお腹をした美羊羊を子どもが見たらどう思うの?」など、厳しい意見が飛び交っているが、中には現実的な法的手続きを推奨する声も。やはり「喜羊羊と灰太郎」が子ども向けアニメであり、中国を代表するアニメである点が、炎上騒動を引き起こす結果となってしまったようだ。
なお、新華網によれば、「喜羊羊と灰太郎」のキャラを用いたこうした広告は、ほかの場所でもいくつか確認されているという。