ここ数年、UFOの目撃報告は増加傾向にあったが、昨年はそれにも増して英国内での報告が急増。英メディアでは2009年が「UFOの当たり年」とも伝えられ、テレビや新聞の紙面を賑わす機会も多かった。2006年の97件、2007年の135件、2008年の285件と比べれば、昨年の643件がいかに多いのかがわかる。春先からたびたびUFOに関する話題が出ることも多く、専門家の間には「記録的な年になる」と期待する声もあった。ちなみに、昨年の目撃報告件数は、1978年の750件に次ぐ2番目の多さだったそうだ。
それだけに、昨年限りで国防省がひっそりとUFO部門廃止の発表をしたという話題は、大きな驚きと落胆を伴って、瞬く間に英国内、そして世界へ伝わることに。国防省も記者会見などを開かなかったため、メディアが伝え始めたのは発表から数日経ってからという点も、驚きが増す要因となった。
そして先日、国防省が最後のUFOレポートを発表。その中身は国防省のサイトに掲載されている。PDFファイルで39ページにも及ぶレポートは、昨年1月から11月までに寄せられたすべての情報について、日時や場所、目撃されたUFOの詳細などをまとめたものだ。
なお、レポートの終わりには「2009年12月1日をもってUFO部門の方針が変わったため、この日以降の報告、記録、調査は行われません」と、これが最後のレポートになる旨が記されている。