この動画「The PEN Story」は、人気カメラ「PEN」シリーズの誕生50周年を記念してオリンパス・ヨーロッパが制作したもの。「PEN」はオリンパスが1959年に初代機を発売した名機で、50周年の節目となる今年は同シリーズ初のデジタルカメラ「OLYMPUS PEN E-P1」が発売され、再び盛り上がりを見せている。「OLYMPUS PEN E-P1」はコンパクトカメラの大きさながら、レンズ交換ができる“本格志向”が受けており、日本では宮崎あおいをイメージキャラクターに起用したCMをオンエア中だ。
YouTubeに投稿された「The PEN Story」は、撮影した6万枚の写真の中から9,600枚をプリントし、さらに1,800枚の写真を撮り直して完成させた。BGMにはカントリー調のポップな曲を用い、男性が成長していく様を3分程度の長さでまとめている。ランドセルを背負った男の子が、並べられた写真の中で歩き続け、やがて少年から青年へと変化。結婚や子どもの誕生を経て晩年を迎えるまで、流れるように進行する映像は見事の一言だ。
1,000件以上ついたコメント欄には、「素晴らしい仕事だ」「すごいアイデアだ」との賞賛に加え、竹内氏をイメージしたという声も寄せられているため、オリンパス・ヨーロッパはYouTubeの動画説明欄に追記する形で「竹内氏の素晴らしい仕事に影響された」と明言。その上で「彼への事前の同意なしに名前を記載したくなかったが、ここ(=YouTube)に残されたコメントを考慮し、彼の仕事に関しても動画の説明に付け加えることにした」としている。
一方の竹内氏は7月14日、公式サイト「無重量とザクロドクロ」のトップページに「olympusの“The PEN Story”という映像に僕は関わっておりません」とのコメントを発表。「The PEN Story」のYouTubeへの投稿からほどなくして、竹内氏にも問い合わせが来ていた模様だ。ただ、オリンパス・ヨーロッパが竹内氏に言及していることについては「オオカミとブタの手法が真似されるのは大歓迎です」と喜んでいる様子。この手法は専売特許ではないともつづり、「『写真ストップモーション』とかってジャンルが出来たら素晴らしい」と、この分野の発展に期待を寄せている。