この研究を行ったのは、オランダ人社会学者のジェラルド・モレンホースト氏。同氏は、人が知り合うときにどのようにして社会的関係を築いていくのか、どうやって“友人関係”が築かれ、そのつながりが広がっていくのかを検証した。
対象は18〜65歳の男女1007人で、「重要な個人的な問題について、誰と話しますか」「どこでその人と知り合いましたか」など、人間関係に関する複数の質問を実施。7年後に同じ対象者に再びアンケートを行い、604人から回答を得られた。
その結果、“友人関係”の広がりは、膨らんだり縮んだりしながらほぼ一定の広がりで保たれるものの、7年間でそれぞれの友人の半数が入れ替わっていることが分かった。また友人、知人に会う頻度が自分の人間関係に強く影響し、“友人関係”の構築は自身の意思だけではなく、すでにいる友人によって関係が広がっていくことも明らかになったという。
米スポーツサイト「MMAWEEKLY.com」では、この研究結果の賛否を問うページが開設され、「賛成」票を投じた人の中からは「確かにそんな気がする。年々友達は減っていくが、増えはしない」「いろいろ要因はあると思うが、友人が引っ越すか家庭を持ち始めるかで疎遠になる場合が多い」などのコメントが寄せられている。
刻々と変化する環境の中で、長く関係が続いている友人がいるとすれば、それは幸運なことなのかもしれない。