半世紀を経て初恋を実らせたのは、ジョン・サールさんとマギー・クルックさん。ともに69歳で、初めての出会いは1952年だった。当時13歳の2人はボーイスカウト、ガールスカウトの一員として地元海岸のライフセーバー・クラブで知り合い、16歳の時に交際へと発展、18歳で互いに結婚を約束したそうだ。
そんな2人の仲を引き裂いたのは徴兵制度だった。サールさんは16歳で海兵隊に入隊したが、当時の英国では男性だけでなく16〜30歳までの独身女性にも兵役を課しており、クルックさんは従軍看護師としてカナダへと旅立つことに。これで疎遠になった2人は、いつしか別れてしまったようだ。
サールさんは海兵隊を除隊した後、小売会社に勤務し、2度結婚。しかし、4年前には妻に先立たれ、独身に戻っていた。一方のクルックさんはサールさんのことが忘れられず、これまで結婚しなかったという。
そんなサールさんとクルックさんをつないでいたのは、毎年送り合っていたクリスマスカードだ。年1回ながら50年にわたってやり取りを続けていた2人は、サールさんが独り身となってから再び愛を確かめ合い、2007年の交際再開と同時に結婚を決意。今年の5月27日に、約束から半世紀以上を経てついに夫婦となった。
サールさんは、英紙デイリー・メールに対し「マギーと結婚できてとても嬉しい。初恋の人と残りの人生を過ごすなんて待ちきれないよ」と興奮気味のコメント。対するクルックさんは「結婚はとても単純なことで、正直な気持ちの結果だわ」と、長年貫いてきた愛の成就をさらりと語っている。とはいえ、当時の気持ちがよみがえり、幸せな気持ちで満たされているに違いない。
2人は何の問題もなく結ばれ、互いの家族も結婚を祝福しているのだとか。同紙の読者コメント欄にも「素晴らしい愛の物語」「末永くお幸せに」など、2人の結婚を祝う声が多数寄せられている。