「婚カツ!」は主人公の雨宮邦之(中居正広)が就職を手にするためについたウソをきっかけに、結婚をせざるを得ない状況に追い込まれるところから物語がスタート。結婚の意思のなかった主人公が“婚活(結婚活動)”を進めていく中で、結婚に対する意識の変化やパートナーとの出会いなどを描いていく作品だ。主題歌は1980年代に大ヒットしたSugarの「ウェディング・ベル」のカバーをPUFFYが歌っている。
ほかの枠に比べ、伝統的に高視聴率を獲りやすい月9枠でひと桁台の視聴率を記録した例は過去にない。これまでの最低視聴率は2004年の夏ドラマとして放送された仲間由紀恵主演の「東京湾景」第9回と、2009年の冬ドラマとして放送された瑛太主演の「ヴォイス」第9回の10.2%で、いずれも10%のラインは死守してきた。
それだけに、実験的な題材や若手の出演者を揃えた作品ではなく、月9王道のラブコメディであり、中居正広をはじめ、上戸彩、佐藤隆太、釈由美子、谷原章介、小日向文世、りょう、風吹ジュン、橋爪功ら中堅からベテランの俳優を揃えた上での9.4%という数字は、大きな衝撃を与えている。天候の良いゴールデンウィーク中で在宅率が下がっていたことも一因と見られるが、同条件下で数字を下げながらも10%ラインを死守しているほかの作品も多く、「婚カツ!」の内容自体に視聴者がそっぽを向いている可能性が高い。
果たして今後の視聴率の上積みはあるのか、注目しておきたいところだ。