ただ、逮捕後に新聞各紙で報じられた内容には、少し間違いがあるのだという。現在発売中の「週刊文春」には、当日、伊良部氏の大暴れの舞台となったバーに居合わせた目撃者の証言が紹介されている。
この証言によると、伊良部氏は、バーでは4〜5杯ほどしかビールを飲んでいなかったそう。一部報道では「バーでビールを中ジョッキ20杯ほど飲んでいた」としていたが、どうやらこれは、バー来店前に訪れていた焼肉店とカラオケで飲んだ量もプラスしての数字を指しているようだ。
また、支払いの際に伊良部氏が提示したカードはアメックスの「ブラックカード」だとも報じられていた。ただこれも、目撃者の証言によると実際に提示していたのは「プラチナカード」だったという。
そして、バーの男性店員の話として、一部報道が「支払いのとき、いきなり激高して店長が2発殴られた」と伝えていたが、目撃者によれば、店長の胸ぐらをつかんで頭を壁にこすりつけてはいたものの、殴ってはいなかった(※この点はきっちり報じていた新聞もある)。
大暴れする直前までは上機嫌だったと言われる伊良部氏。「週刊文春」では当時の様子を「店のスタッフや居合わせた客に酒をおごってくれた」「写真撮影やサインの求めにも気さくに応じていた」「カラオケで『ラムのラブソング』を熱唱」「『六甲おろし』を店のみんなで合唱した」と伝えている。大暴れさえなければ、「すごく良い人」という印象と、想い出を店のスタッフや客に残せたはず。そんな素敵なエピソードも伝わってくるだけに、酒で見境がなくなっていたとはいえ、自ら評価を下げるような行動に出てしまったことは残念でならない。