こうした苦難を乗り越えて製作された「007 慰めの報酬」、7月3日には予告編が公開されたが、ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドよろしく撮影中に「秘密の小道具」を使用していたことが明らかになった。
ダニエル・クレイグが使っていたのはカメラ型ライフルでもボールペン型爆弾でもなく、身長を高く見せるための「シークレットシューズ」。共演したボンドガールのジェマ・アータートンが、英紙デイリー・メールに明かした。
ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドに抜擢された際、これまでに形成されていたボンドのイメージと異なることから大きな反発があり、アンチサイトが開設されるほどだった。その声は「007 カジノ・ロワイヤル」の公開によって称賛に変わり、同シリーズで最高の興行成績を記録したが、批判の1つに挙げられていたのが身長が低いこと。ダニエル・クレイグは約178センチと決して低身長なわけではないものの、約188センチのショーン・コネリー(初代)をはじめ、歴代ジェームズ・ボンドはみな約187〜188センチだったことから、ジェームズ・ボンド=高身長というイメージが出来上がっている。
さらに、共演者のジェマ・アータートンは170センチで、ヒールを履くとダニエル・クレイグよりも身長が高くなってしまう。「ボンドガールがボンドより背が高い」という状態になることを避けるべく、ジェマ・アータートンがヒールを履くシーンなどではかかとを高くした特製の「シークレットシューズ」を使用することになったようだ。ジェマ・アータートンは「ボンドはすべての点で最高の男性。ガールフレンドより背が高くなくっちゃね」と語ったが、「シークレットシューズ」を履かされたダニエル・クレイグについては「彼は気にしていなかったみたい。むしろ楽しんでたわ」としている。
178センチでシークレットシューズを履かなければならないとは、日本人にしてみれば気の毒な話だが、そんな批判にめげることなくボンドの新たな魅力を引き出したダニエル・クレイグ、新作の演技にも注目だ。ちなみにデイリー・メール紙では、パートナーよりも身長が低い男性有名人として、英バンド、ローリング・ストーンズのミック・ジャガー、ニコラ・サルコジ仏大統領、トム・クルーズを挙げている。