新宿駅周辺の繁華街はそれぞれに発展しながら回遊性が低いことが問題になっており、東西の連絡通路の整備は長年の懸案だった。97年に東京都が策定した「副都心整備計画」で整備することが盛り込まれ、00年代に入ってからJR駅構内の既存通路を転用することが決定した。
その後は約2年にわたって通路の幅をめぐりJRと新宿区が対立していたが、JRの主張する40メートル幅員では完成までに時間がかかりすぎるために25メートル案で決着。08〜09年度に設計を行い、10年度に着工することとなった。
東西自由道路は、現在JRの商業施設「ルミネエスト」地下1番街と小田急百貨店の階下をつなぐJRの「北通路(青梅通路)」(長さ100メートル)を利用。整備後は改札を移設するため、JR利用客以外でも通行できるようになる。西端はバスターミナルに連絡していることから、重い荷物を持ったバス利用者にとって移動の負担が軽減されるだろう。
今回の計画と同時に、ルミネエストと京王百貨店の建て替えが検討されている。また、伊勢丹も建て替えを構想しており、東西自由通路の整備によって利用者の流れや街並みが一変しそうだ。