そのペン回しのスペシャリストで、3人いる副代表の1人として協会の設立に貢献した京大生の長井俊和さんが、9月13日に心不全によって21歳という短い生涯を終えてしまった。
長井さんは、「bonkura」というハンドルネームで知られる世界でも指折りのペンスピナー(ペン回し選手)。世界のペンスピナーの中で長井さんしかできない技もあったようで、繊細な指使いと独創的な技の数々で多くの人を魅了してきた。7月の総会では、彼のサインを求めて行列ができるほどだったのだ。8月にはテレビに出演し、その妙技を披露していた。
協会の公式サイトでは、その長い指から繰り出される数々のスーパープレーが視聴できるのだけど、やはりスゴイ。しかし、本人はそれに甘んじることなく「生涯旋転」を座右の銘とし、一生をかけて技を極めるとしていた。
天才ペンスピナーの早すぎる死に多くの人が悔やんでおり、YouTubeには長井さんを偲ぶ「Tribute to Bonkura」と題した動画も投稿されている。そこにも「Bonkura, I will love you forever, You're a great artist. you will forever be in my heart :'( 」など、世界中のファンから彼を惜しむコメントが記されているのだ。
現在、協会公式サイトでは長井さんへ送るメッセージを募集中。集められたメッセージは、長井さんの墓前に捧げられるのだそう。協会はタカラトミーと共同でペン回し専用ペンを開発中で、約15万人が参加している韓国同様、日本でも“浪人回し”といわれた時代とは全く違った状況になっている。これからアジア大会や世界大会などが企画されているのだけど、こうした夢を実現する手前で病に倒れてしまった長井さん。その無念を思い、心から哀悼の意を表すのだ。