ところが、こうした「ゼロカロリー」商品でもメタボリックシンドロームの元となることが、米国の研究で明らかになった。研究を行ったのは、米ボストン大学のラマチャンドラン・バサン博士ら。ボストン郊外に住む人々のライフスタイルを数十年にわったって観察する研究の対象者から6000人を4年間追跡し、ソフトドリンクを飲む習慣と健康の関連を調査したのだ。
その結果、「ソーダ系飲料をよく飲む」とした人の血糖値や脂肪量が高く、「善玉コレステロール」(HDLコレステロール)が低下。メタボリックシンドロームである割合が高かったのだそう。これは「ゼロカロリー」などのダイエット飲料でも同じだったというから驚きなのだ。
これに対し、飲料業界はすぐに反論。米通信社ブルームバーグによると、米飲料業協会のスーザン・ニーリー会長は、「研究は通常の飲料やダイエット飲料と心臓病のリスク上昇との関連を証明するものではない」としているのだ。
バサン博士もダイエットドリンクについてはさらなる研究が必要だとしているので、「ゼロカロリー」商品を危険視するのは時期尚早のよう。ただ、こんな研究結果が出てしまうと、気楽に飲めなくなってしまうのだ。
ちなみに、エキサイトニュースによると、5カロリー未満であれば「カロリーゼロ」や「ノンカロリー」と表示できるのだそう。「ペプシネックス」や「コカ・コーラ ゼロ」は標榜どおりカロリーと糖分がそれぞれゼロだけど、表示にだまされてゴクゴク飲んでいたら大変なことになりそうなのだ。