今年に発足した「地域団体商標制度」。日本各地の特産品を地域ブランドとして商標登録できる制度なのだけど、認定されると商標法による保護が強化されることが特徴なのだ。特許庁が今年4月に出願受付を開始して以来、多数の特産品が申請され、10月から12月5日までに79件の商標が認定されたのだとか。

同制度は地域活性化向けた重要な施策となっているのだけど、せっかく認定されても認知度が低ければ活性化につながらない。調査会社のディムスドライブが、こうした地域ブランドに対する認知度を調査しているので、認定された地域ブランドの確認と共にその認知度を確認してみるのだ。

同調査は、最初に認定された52ブランドについて、全国の男女5391人を対象に、11月8〜14日にインターネットを利用して行われた。まず、その52ブランドを見てみると、

十勝川西長いも、鵡川ししゃも(以上、北海道)、たっこにんにく(青森県)、加賀みそ、金沢仏壇、中島菜、七尾仏壇(以上、石川県)、高崎だるま(群馬県)、稲城の梨、江戸甘味噌(以上、東京都)、小田原かまぼこ、小田原蒲鉾、松輪サバ(以上、神奈川県)、市田柿(長野県)、駿河湾桜えび、焼津鰹節、由比桜えび(以上、静岡県) 、三州瓦(愛知県)、岐阜提灯、下呂温泉、飛騨一位一刀彫、飛騨牛乳、山岡細寒天(以上、岐阜県)、雄琴温泉(滋賀県)、鴨川納涼床、京あられ、京おかき、京石工芸品、京人形、京仏壇、舞鶴かまぼこ、間人ガニ(以上、京都府)、高山茶筌(奈良県)、和泉木綿、大阪欄間(大阪府) 有田みかん、紀州うすい、紀州備長炭、紀州みなべの南高梅、しもつみかん、すさみケンケン鰹、和歌山ラーメン(以上、和歌山県)、豊岡鞄(兵庫県)、福山琴(広島県)、関あじ、関さば(大分県)、神埼そうめん(佐賀県)、長崎カステラ(長崎県)、球磨焼酎、黒川温泉(以上、熊本県)、かごしま知覧茶(鹿児島県)、石垣の塩(沖縄県)

認定されていない県もかなりあり、京都府や和歌山県が異常に多いなど、かなり偏っていることが分かる。それらは今後順次認定されていくと思うのだ。しかし、神奈川県の「小田原かまぼこ」と「小田原蒲鉾」は別物なのかな。

さてさて、このなかから認知度が一番高かったのは、「長崎カステラ」だったのだ。2位の「関さば」、3位の「下呂温泉」と共に、3000を超える票が集まった。「紀州みなべの南高梅」が意外と低い(18位)ことには驚いたのだ。

続々登録される地域ブランドがどれだけ活性化につながるのか、今後も注目なのだ。ああ、ぷっくりと太った関さばの塩焼きが食べたくなっちゃった。


☆「地域団体商標制度認知度調査」上位10ブランド(ディムスドライブ調べ)

1. 長崎カステラ(長崎県) 3630票
2. 関さば(大分県) 3131票
3. 下呂温泉(岐阜県) 3024票
4. 有田みかん(和歌山県) 2880票
5. 関あじ(大分県) 2522票
6. 和歌山ラーメン(和歌山県) 2390票
7. 紀州備長炭(和歌山県) 2284票
8. 京人形(京都府) 2177票
9. 高崎だるま(群馬県) 1967票
10. 小田原かまぼこ(神奈川県) 1886票
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