こうした状況から、今後は「ワンセグ」端末へのニーズがますます高まることが予想されるなりが、各キャリアはユーザーの意向を認めつつも、あまり積極的にPRを展開していないのが現状。キャリアにとってはテレビの視聴時間が増えることで、ほかのコンテンツの利用時間が減ることを懸念しているほか、端末の開発・調達コストが通常端末よりも高額になるため、決して旨味のある商材ではないなりね。そもそも論として、キャリアにとっては、携帯電話でテレビが見られることによるメリットが希薄なわけなり。
とはいえ、ユーザーの意向を無視するわけにはいかないため、各キャリアとも開発コストを抑えながら、今後も順次「ワンセグ」端末を投入することは明らかにしているなりが、NTTドコモは新たに発売する「ワンセグ」端末に、今年3月に発売された「P901iTV」にはなかったある対策を講じることを決めたようなりよ。それは「解約した端末でワンセグの視聴ができないようにする」こと。
この対策が必要になった理由は、「P901iTV」を購入後すぐに解約、携帯テレビとして利用する人が多数現れたため。「P901iTV」の調達コストは6万円以上で、小売店には販売奨励金を支払うことで店頭価格を2万円台に抑えており、NTTドコモとしては契約後の通話・通信費などでコストを「回収」しなければ赤字を垂れ流すだけになってしまうなりね。auやソフトバンクは「ワンセグ」端末は解約後の視聴ができない仕組みを施しているなりが、NTTドコモは「比較的高価な機種なので、すぐに解約してテレビ機能だけを使う利用者は少ないと考えていた」(読売新聞より)というなり。
ほかのキャリアが最初から対策を講じている以上、NTTドコモは見込みが甘かったと言わざるを得ないなりが、「P901iTV」が解約後も「ワンセグ」の視聴ができることを知っていたユーザーはちょっとお得だったなりね。「解約してもケチケチしないで、視聴くらい良いじゃないか」と言いたい人もいると思うなりが、これもビジネスモデル維持のため。ある程度の不自由は我慢するしかないなりね。対策が講じられるのは来春発売される端末からの予定なり。