それは仮想商店街、つまりネットの商店街事業に乗り出すというもの。簡単に言えば、楽天市場のようにアマゾンがスペースを提供し、小売店に出店してもらうことで、より幅広い商品を扱えるようになるなりよ。アマゾンとしては小売店から出店料や手数料を徴収できるほか、品揃えが拡充されることで、今まで以上の集客を図ることができるという、高い相乗効果を期待できるわけなり。もちろんユーザーにとっても、アマゾン上で買い物の選択肢が増えるのは大きなメリット。加えてすべての買い物がアマゾン上で完結するなら、アカウントもひとつで良いし、こんなに手軽なことはないなりよね。
アマゾンの仮想商店街への参入によって最も影響を受けそうなのが、仮想商店街の最大手でもある楽天市場と、それを追随しているヤフーショッピング。読売新聞によると、楽天市場の販売総額は3357億円、ヤフーショッピングは同1230億円と「2強」の構図を作り出しているなりが、アマゾンは直販だけの現時点での売上げが1000億円規模であることから、業界の勢力図を一変させる可能性があるなりね。特に、これまで楽天市場だけを目標にすれば良かったヤフーショッピングは、すぐ背後に迫るアマゾンの脅威にさらされることになるため、厳しい戦いを余儀なくされそうなりよ。
実際にアマゾンの仮想商店街がスタートするのは年内予定と、少しばかり時間があるなりが、これまで日本のアマゾンが扱ってこなかった衣料品や食料品を手がける小売店の出店も検討しているようなので、ユーザーにとっても楽しみなサービスになりそうなりね。迎え撃つ楽天やヤフーの動向ともども、アマゾンの動きから目が離せないなり。