NTTドコモが今夏のサービス開始を目指して準備を進めているのは第3世代携帯電話の高速無線データ通信サービス「HSDPA」(下り最大14.4Mbps)。「HSDPA」は厳密には「3.5G」と呼ばれる、第3世代携帯電話よりもひとつ先を行った新しい規格なりが、NTTドコモはFOMAの高速化の技術として採用を決めているため、見かけ上はそのまま第3世代携帯電話のサービスということになるなりね。
フジサンケイビジネスアイには、NTTドコモがどのようなサービスを展開しようとしているのかが紹介されているので、簡単に要点だけをまとめておくと。
・当初は最大3.6Mbpsの速度でサービスを提供。
・通常の携帯電話端末とデータカード端末の2種類を投入。
・サービス開始時期は「今夏」を予定。
・料金体系は定額制と従量制の二本立て。
・月額料金は数千円を予定。
注目したいのは、やはり速度と価格のバランス。現在ウィルコムが提供しているデータ通信サービスは、最上位の「AIR-EDGE[PRO]」でも「8xパケット(256kbps)」なりが、NTTドコモは最大3.6Mbpsからスタートさせる計画なりね。価格は「AIR-EDGE[PRO]」の場合、月に25時間まで利用できる「ネット25[PRO] 」なら7,245円、定額制の「つなぎ放題[PRO]」なら12,915円。NTTドコモが計画している「数千円」は恐らく「数千円台後半」になると思われるなりが、それでも速度とのバランスを考えるとコストパフォーマンスは相当高いと言えそうなりよ。
ボーダフォンやauも同様のサービスを準備しており、夏頃までには3キャリアのサービスが出揃うはず。また、新規参入組のアイピー・モバイル、イー・アクセス、ソフトバンクの3社もデータ通信サービスに力を入れる方針を明らかにしているので、今はデータ通信分野に強いウィルコムもウカウカしていられない状況になるなりね。ユーザーにとっては各キャリアから魅力的なサービスが次々と提供されて、競争の果てに安く利用できるのであれば御の字。今年はこれまであまり注目されてこなかった「携帯電話のデータ通信」が熱い一年になりそうなり。