さて、そんなアップル・コンピュータにとってターニングポイントとなる製品の「MacBook Pro」なりが、従来のMacユーザーにとって心配なのはアプリケーションやドライバの互換性の問題。また、ジョブスCEOが「4倍速い」と形容したその速度は、実作業の体感としてどれほど速いのか、といった素朴な疑問などなど。考えればいくつでも気になるところは浮かんでくるなりが、そうしたポイントについてITmediaがアップルのプロダクトマーケティング担当課長の福島哲氏に直撃しているなりよ。いくつか要点をまとめておくと。
・PowerPC用アプリケーションのエミュレートは、「PowerBook G4」の50〜80%のスピードで動くことが多い。
・「MacBook Pro」上でWindowsが動作するかどうかはアップルは関知せず。ただ、特別なプロテクトをかけているということもない。
・予約受付は始まっているものの、バッテリ駆動時間はまだ公表できない。
「PowerBook G4」からの買い替えを検討していた人にとっては少し残念な話なりが、従来のPowerPC用アプリケーションをエミュレートして使用する場合には、ジョブスCEOがベンチマーク上で「4倍速い」と語った自慢の速度を体感することができないようなりよ。ある程度予測はされていたこととはいえ、仕事で重いアプリケーションを利用する人にとっては作業効率が落ちることになるため、なかなか購入には踏み切れないのでは。
もちろん、はじめからインテル製のチップに最適化されたアプリケーションの開発も進められているので、すべてのアプリケーションを一新する気概があれば、「4倍速い」快適な環境を手にすることができそうなりね。まあ、まだ主要ソフトの対応状況がはっきりしないので、いつ、どのタイミングで環境が整うのかは分からないなりが。
総合的に考えると、第一世代の「MacBook Pro」は少し難儀しそうな製品。今後の展開には大いに期待しつつも、第一世代は様子を見たほうが無難な印象も受けるなり。体感速度がどの程度なのか、必ず実機でチェックしてから購入するのが無難かもしれないなりね。