「やはり、今年の強さは、4番・金本知憲の存在によるところが大きいでしょう」
「正捕手・矢野輝弘の活躍も見逃せません。私は、『優勝チームには名捕手あり』と常々いってきましたが、矢野はその域に近づいてきている」
「(今岡は)私が監督をしていた当時、チーム内の不満分子ともいうべき存在で、ことあるごとに反抗的な態度を取り、気の抜けたプレーばかり目立った」
「私の阪神監督時代、岡田監督は二軍監督でした。しかし、彼は私に二軍選手の一軍昇格を打診してきたことは一度もなかった。二軍監督の岡田も不満分子かと思ったくらいです」
「(古田の選手兼監督は)私の経験上、まずやめておいたほうが無難だと思います」
現在の阪神の戦力分析に関しては、攻の主軸である金本選手と、守の要である矢野捕手の名前を挙げているのは無難な分析。辛口の野村監督が、自分と同じポジションの矢野捕手のことを「『名捕手』の域に近づいてきている」と評しているのは少し意外な気もするなりが、矢野捕手は野村監督の「ID野球」を叩き込まれたことで才能が開花した選手。きっと矢野捕手としても、野村監督に認められるのは嬉しいことなりよね。
来季のヤクルトの監督として就任要請が出され、プレイングマネージャー(選手兼監督)としての受諾を検討している古田敦也捕手に関しては、「プレイングマネージャーはやめておいたほうが無難」とバッサリ。野村監督は南海時代の1970年から1977年までの8年間に渡りプレイングマネージャーを務めた経験を持つなりが、「たまに自分がピンチヒッターで出場する程度であれば可能ですが、常時、試合に出場する兼任監督は難しい。というより、無理です」と、自分が「監督」「捕手」「4番打者」の3役を演じた経験から、あまり現実的な選択ではないと忠告しているなりね。野球ファン的には、過去29年もの間誕生しなかったプレイングマネージャーがどのようなプレーや采配を見せてくれるのか、実際にこの目で見てみたいところではあるなりが、ヤクルトのことを考えたらあまり得策では無いのかもしれないなり。
阪神への皮肉とも取れるような内容が含まれているものの、全体的にはいつもの野村節。阪神ファン、野村監督ファンの人はぜひ「週刊ポスト」の記事をチェックしてみて下さいなり。