それが分かっているなら清原選手を外せば良いではないか、と考えるのが当然なりが、そう簡単にはいかないのが今の巨人。球団内における清原選手の圧倒的な存在感と影響力、そして堀内監督の決断の弱さなど、いくつかの要因が複合的に絡み合って、今の最悪な状況を作り出してきたなりよ。他球団からすれば、清原選手は打線の「穴」となるので、スタメンで起用され続けることは大歓迎。清原選手の人気が皮肉な結果に繋がってしまっていたなりね。
ところが、ここに来て事態が急変してきたなり。清原選手は7月半ばから左ひざ痛を訴え、途中出場や欠場する機会が増えていたなりが、今の中途半端な状況を改善するために、首脳陣がついに清原選手に「2軍での治療専念」を通告。清原選手は「(左ひざが)100%ではないけど、自分自身は足がちぎれるまでやりたかった」と1軍でのプレーを望んでいたものの、首脳陣はこれを頑なに拒否し、最終的には清原選手の2軍降格が決定したなりね。
もちろん、堀内監督は今回の清原選手の2軍降格について「早く完治してほしいと願っている。そのための登録抹消」と説明しているなりが、球団トップからは選手の若返りの指示が飛んでいることから、清原選手が再び1軍に上がるのは難しい状況に追い込まれたといっても良さそう。もともと、昨オフにも球団から事実上の戦力外通告を受け、再起を誓って臨んだ今シーズンだっただけに、このまま引退、もしくは退団という可能性が高まってきたと言わざるを得ないなりね。
ちなみに、今年の巨人は「治療に専念させる」との理由でゲーブ・キャプラー外野手とローズ選手を1軍から抹消したことがあったなり(キャプラー選手はそのまま退団)。ローズ選手は表向き「右肩痛の治療」と発表されたなりが、医者の診断書を見る前に抹消を決めるなど不可解な2軍降格だったことから、1軍戦力入れ替えのための「強制」抹消との見方が強かったなりね。外国人選手と日本人選手では扱い方が異なるとはいえ、清原選手にも同様の措置が取られたと見ることもできそうなりよ。
果たして清原選手は再び巨人のユニフォームを着て1軍の打席に立つことができるのか。はたまた2軍に降格したまま、「引退」への道を歩み始めるのか。それとも現役にこだわり、巨人を退団して他球団へ移籍するのか。どのような選択をしていくのか、注目しておきたいところなり。