そんな好調なアップル・コンピュータの日本法人で社長を務め、アメリカ本社のマーケティング副社長も兼任する前刀禎明氏のインタビュー記事が日経流通新聞に掲載されているなりよ。現在の「iPod」ブームに対する分析や、今後の計画などについて語っている、なかなか興味深い内容なのでチェックしておくことにするなり。
「(白いヘッドフォンは)業界では汚れるからと黒が当たり前で、白はおきて破り。しかし革新性を訴えるためにもあえて白を選びました」
「(日本で音楽配信が広がらなかったのは)一つは大きなレコードレンタルの存在です。日本市場で強かったMDを支えていたのがレンタル市場。このためiPodの日本向け販促では『グッバイMD』と訴えました」
「(音楽配信は)公式には年内としか言えません。ただ日本の音楽ファンが満足できる十分な楽曲をそろえるつもり。価格も日本のユーザーが納得する設定で始めます」
「これまでは『MacのアップルがつくったiPod』でしたが、昨年9月、iMac G5を発売するのを機に発想を転換、『iPodのアップルがつくったパソコン』として売り出しました」
そうそう、もはや一般の人にとってみればアップル・コンピュータは「iPod」のメーカーであり、「Macintosh」のメーカーという感覚は無くなりつつあるなりよね。Macユーザーの一人として少し寂しい状況ではあるなりが、どちらの製品が前面に押し出されていてもアップル・コンピュータとしてのブランドイメージを保つことができていれば、さほど問題はないと思うなり。でも、ここら辺の発想の転換をズバッと決断できるあたりが、いかにもアメリカの企業といった感じなりねぇ。
好調な「iPod」に引っ張られるかたちでMac本体の売上も伸びているようだし、まだまだしばらくはアップル・コンピュータの好景気は続きそうなりね。そして、この好景気のうちに、まだ見ぬ次の魅力的な製品が投入されていくことに期待したいものなり。