簡単に「A5406CA」がどのような端末なのかをおさらいしておくと。カシオ計算機がau向けに投入するオートフォーカス対応の320万画素カメラ搭載端末。「パノラマ撮影」や「連続撮影」にも対応し、最大32段階デジタル12.8倍ズームが可能なり。メインディスプレイは2.3インチのQVGA液晶を搭載、外部メディアにはminiSDカードを採用し、内蔵メモリは12.8MB。EZアプリはJava Phase3に対応、USBクレードル充電器同梱、といった感じなりか。とにかく、単体のデジタルカメラと全く遜色ないスペックを兼ね備えた端末となっているなりね。
この「A5406CA」がなぜ3メガピクセルでなければならなかったのか、というカシオの狙いについて、ITmediaに担当者へのインタビュー記事が掲載されていたのでご紹介を。
「3年前、携帯にカメラを付けようという議論をしていたとき、ゴールってどこなんだろう? と考えた。結果ゴールイメージとして出てきたのが、折りたたみスタイルで3Mピクセルだった」
「(3Mピクセル導入の理由は)お客様はまだ満足していないんじゃないか、というのが1つ。2つ目は、画素数競争は“もういいんじゃないか”と思った瞬間に負けるんですよ」
「(他のメーカーの『携帯のデジカメ化』という流れは)僕らから見れば不思議だったんです。本当にそれ(デジカメスタイル)がいいんだったら、デジカメ買えばいいじゃないですか」
「カシオが目指しているのは、あくまで携帯電話」
「1/1.8インチという、デジタルカメラ用のCCDを使ってるんですよ」
「光学ズームか3Mか、悩んだ時期もあるんです」
デジカメ並みの性能を持ってはいるものの、設計思想はあくまでも携帯電話としての使い勝手を追求すること。それゆえ、特にNTTドコモがラインナップしているデジカメスタイルの端末には否定的な姿勢を示すカシオのこだわりは素晴らしいと思うなり。こういう他に流されずに、信念を持った端末が投入されていることが、今のauの強さにも繋がっているのかもしれないなりね。
「A5406CA」の発売は6月中旬とアナウンスされていたので、もうそろそろなはず。auユーザーならずともぜひチェックしておいてくださいなり。