そのため、ソニーは「PSP」を「21世紀のウォークマン」というコピーで売り出すようなりが、製品披露直前のこの時期に、ソフトウェアメーカーを中心に懐疑の声が挙がっているというなりよ。そんな声が挙がってしまう背景には、「PSP」対応ソフトの開発に着手しているにも関わらず、「PSP」の詳細なスペックなどがソフトウェアメーカーに伝えられていないことに対する不満などがあるようなりが、もっと大きな問題として、純粋な携帯ゲーム機ではなく、映画もコンテンツの柱にしようとするソニーの戦略に疑念を抱いている会社が多いというなり。
例えばスクウェア・エニックスの佐々木通博経営企画部長は「ソニーがこの製品で何をしたいのか、今でもよく分からない――これは問題だ」とバッサリ。コナミのゲームソフト事業幹部北上一三氏も「(PSPは)単純なゲーム機であったほうが良かった」「映画をいつでもどこでも鑑賞できると売り込むのは馬鹿げている。映画は集中して観たいもの」と、これまたバッサリ。
プレステ2も発売前には「DVDが再生できるってのはどうなのよ」という声が多々聞かれたものの、結果としてはDVD市場を牽引するほどの効果を発揮したなりよね。なので「PSP」にゲーム機以外の機能が付与されていることが裏目に出るとは限らないなりが、ソフトウェアメーカーは今のところ懐疑的な姿勢のようなり。
ゲームボーイアドバンスに独占されている状態の携帯ゲーム機市場。圧倒的なスペックをほこる「PSP」で、ソニーは果たしてシェアを奪取していくことができるのかどうか。来週発表される試作品が、それだけの魅力を持ち合わせているものになっているのか、どうか。楽しみなりね。