ヒューレット・パッカードとの提携内容は主に次の2点。ひとつはAppleの携帯音楽プレーヤー「iPod」をヒューレット・パッカード向けにOEM供給し、ヒューレット・パッカードブランドとして発売。もうひとつはAppleの音楽再生ソフト「iTunes」をヒューレット・パッカードのパソコンに標準搭載させるということ。いずれの提携内容も、Windows陣営の最大手クラスとタッグを組めるというのは、Appleのシェア拡大の野望に大きな効果を呼びそうなりよね。過去にOS戦略で頑なまでに他社への供給を拒み続けてきたAppleが、違う土俵とはいえこういった柔軟な姿勢を示しているのはある意味画期的。まあ一度OEM戦略を取って失敗した過去を持っているので弱腰になっていたのかもしれないなりが、マイクロソフトがひたすら他社に供給していく戦略でシェアを独占するにまで至ったなりからね。Appleとしても、音楽配信分野という新たな土俵で、同じような過ちを犯すわけにはいかないだけに、結構必死な感じが伝わってくるなり。
ところで、アメリカでかなり注目を集め、成功を収めているAppleの音楽配信サービス。日本でのサービス展開については、最近流れている噂だと春先には開始となる、といった説が有力な模様。1曲あたり100円前後で提供できれば、シングル買うよりもかなりお買い得感があって、かつ合法的に何度も複製可能なMP3ファイルが手に入るというのは、ユーザーにとってかなり魅力的なのではないかと。これまで日本ではあまり音楽配信分野が育ってこなかったなりが、いよいよ本命が上陸することで、音楽の聴き方そのものが変わってくるかもしれないなりね。日本でのサービス開始、楽しみに待つとするなり。