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なぜ「ジャングル・ブック」は特別なのか
12/02 13:42 ナリナリ編集部


神秘あふれる密林を舞台に、ジャングルで育った少年モーグリと愛すべき仲間たちとの絆を驚異のビジュアルで描いた「ジャングル・ブック」。全世界興行収入は1,000億円を突破し、2016年公開作品の中で第3位を記録(Box office mojo/8月10日時点)、日本でも8月に公開され興行収入22億円を超えるヒットを記録した。ウォルト・ディズニーの遺作となった同名の名作長編アニメーションから約50年、なぜ本作は特別なのだろうか。

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「ジャングル・ブック」の原作は、ノーベル文学賞を受賞したイギリスの小説家ラドヤード・キプリングが紡ぎだした短編小説集(1894)。後にエドガー・ライス・バロウズが執筆する「ターザン」シリーズや、ボーイスカウトの年少隊カブ・スカウトの構想に影響を与えたとされる(「ジャングル・ブック」の中で、カブは子どもの意味)。

そんな冒険小説を大胆に脚色し、ウォルト・ディズニーが長編アニメ化した「ジャングル・ブック」(1967年)は、主人公モーグリの成長を軸に置きながら、個性豊かな動物キャラクターたちが繰り広げるショー的な要素が強い作品に仕上がった。声優に有名俳優や歌手を起用するなど、その後のディズニー作品のスタイルを定着させたという意味合いも強い一作だ。

何よりも注目すべきは、晩年のウォルトが「白雪姫」「シンデレラ」といった名作で築き上げたセルアニメの技術をフルに活用し、当時の最先端にして次世代につながる長編アニメーションの形を提示した点。その姿勢には映画の新たな可能性を刻みたいという、ウォルトの強い思いが感じられる。

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そして半世紀の時を経て、再び生命の躍動感が吹き込まれた実写版「ジャングル・ブック」。ウォルトの遺作にインスピレーションを受けつつ、さらに原作がもつ神話的で厳粛なトーンを作品に盛り込むため、製作陣が至ったのは「主人公の少年以外、すべてCGで描く」という驚きの結論だった。セルアニメからフルCGへ。技術の進化がもたらす表現の違いこそあれば、そこにはウォルトの遺産とも呼ぶべき「映画の未来のために、最先端の技術を惜しみなく注ぐ」というポリシーがしっかりと受け継がれているのだ。

「ウォルトは、伝統的なセル画アニメーションを使って、この物語を語りましたが、今の私たちのテクノロジーなら、これらのキャラクターに実際に生命を吹き込むことも、彼らを写真のようにリアルに描くことも、継ぎ目なく説得力のある形で本物の少年をその環境に入れ込むこともできるものです。今日のテクノロジーを使ってそれを見せつけることのできるチャンスが目の前にして、見過ごすことなどできません」(プロデューサーのブリガム・テイラー)

ウォルトが遺作にこめた思いは、いかにして現代によみがえったのか。再び、映画の歴史が更新される瞬間を「ジャングル・ブック」で確認したい。

ディズニーが贈る奇跡の冒険アドベンチャー「ジャングル・ブック」は、12月7日先行デジタル配信開始、12月16日MovieNEX発売。




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