のんびり過ごせて体験もできるテーマパーク、千葉県立房総のむら その1

2006/04/17(Mon) 02:16

 休日のテーマパークはどこに行っても大混雑。帰ってくるころには心も財布もへとへと、なんていう経験をしている方が多いと思います。家族でのんびりできて、面白くて、安上がり―そんな都合のいい行楽地があるんです。その実態を探るべく、Narinari.com取材班は千葉県印旛郡にある「千葉県立房総のむら」に行ってきました。

 房総のむらは、都心から1時間半ほどの、新勝寺で有名な成田山の近くに位置しています。51ヘクタールという広大面積のなかに、いろいろな体験ができる「ふるさとの技体験エリア」と歴史と自然を学ぶ「風土記の丘エリア」の2つのエリアがある大テーマパークです。しかも県立なので、入場料もリーズナブル(詳細は下記をご覧下さい)。今回は「ふるさとの技体験エリア」を取材しました。

江戸時代の町並みと100種類を超える体験

 折しも花の季節、入り口である「大木戸」に向かうと桜が出迎えてくれました。ここは江戸時代の街並みや農家、田畑などがあり、のんびり散策したり100を超えるさまざまな種類の体験ができるところ。体験は年間を通して実施しているものと季節や月によって変わるものがあり、また、事前に申し込まなきゃいけないものと当日申し込みでOKなものがあります。いつどんな体験演目が行われているかはホームページで確認できるので、ぜひこれがやりたい! というのがある方は事前にチェックしていったほうが無難でしょう。


大木戸。桜が出迎えてくれました

 大木戸の横にはその日に体験できる演目が掲示されています。この日は、鎧が着られる「甲冑試着」「風車作り」「小さな打ち菓子作り」「そばがき作り」「ほうじ茶作り」「くくり猿作り」「多色摺り」「張り子の絵付け」「千代紙ろうそく」「ペーパーナイフ作り」の10種類の体験が行われていました。すべて当日、実施場所で申し込むものです。さあ、入場します。


大木戸横の掲示板。今日できる体験が入場前に確認できます

 入場すると江戸時代の町並みが広がります。大木戸横にあるのは総合案内所の「総屋(ふさや)」。当日事前に申し込みが必要な体験はここで申し込みます。中の掲示板には今日行っている体験の実施場所が表示されています。今日は農家のほうで「炭焼き」の実演も行っているようです。


総合案内所の総屋


中の掲示板はちょっと詳細

外の掲示板になかった炭焼きの実演も

体験は1回につき100〜500円

 町並みはすべて商家で、家屋のなかまできちんと造られています。しかもどこの店もちゃんとなかに入ることができるのです。そのリアルさが買われ、現在放送されているNHK朝の連続テレビ小説「純情きらり」のロケが行われました。今日の体験はほとんどがこの町並みで行われています。そば屋では体験はそれごとに入場料とは別に料金がかかりますが、1つ100〜500円程度(技術料や教授料はかからないので扱う素材の値段によって変わります)。これは体験しない手はありません。


これが町並み。まるで江戸時代にタイムスリップしたみたい


めし処。太巻き作りの体験ができる場合も

そばがき作りが体験できるそば屋さん

下駄屋さん。これも体験で作れます

本・瓦版の店。浮世絵はすべて職員の作品

大八車。すべて手を触れてOKなのです

火の見櫓も

お稲荷さんまであるんです

お地蔵さんもちゃんといます


当日店頭申し込みの体験は、こうして店先にある申し込み書で予約します

 この日の体験で一番人気は酒・燃料の店で行われていた「千代紙ろうそく」でした。平日なので入場者自体が少ないのに、押すな押すなの大盛況。本・瓦版の店では、年齢制限がある「多色摺り」を習うお姉さんをうらやましそうに見ている女の子の姿も。鍛冶屋では、男の子が汗をかきながらペーパーナイフの元となる鉄を鍛えていました。


これが噂の千代紙ろうそく。可愛いですね。


大盛況の千代紙ろうそく作り。町並みにいた家族のほとんどが集まってました

多色摺り。小学4年生以上じゃないと体験できないので、後ろの女の子は見学のみ

今回一番高価な体験だったペーパーナイフ作り。炎に負けず鉄を鍛えていました

くくり猿作り。初めふざけていた子供たちも次第に真剣な眼差しに

 お茶の店から「ほうじ茶作り」の良い香りがただよってくるのをかぎながらぶらぶらしていると、ツクシを発見。料理されていない生えているツクシを久しぶりに見ました。桜や桃、スイセンなどの花に囲まれ、お茶のにおいがただよい子供たちの声が心地よく響く昔の町並みを歩くと、とても心がなごみます。そして歩き疲れたら、体験が行われていない店は出入り自由なので、呉服屋さんの帳場で一休み。涼しくて静かでこちらも心が落ち着きました。


ほうじ茶作り。香ばしいにおいが町並みを包みます


ツクシを発見!

店脇にひっそりと、しかし鮮烈に咲くスイセン

呉服屋さんの帳場。ホントに凝った造りです

帳場から外の眺め。心が落ち着きます

甲冑が着られる武家屋敷へ

 続いて、ちょっと離れた武家屋敷へ。小振りながら瓦葺きの立派な門をくぐると、小さな屋敷に井戸、ちゃんと手入れされた椿や植木が目に飛び込みます。屋敷のなかは、土間や書見台のある書斎、便所などがあり、戸袋に入っている雨戸もちゃんと閉まります。裏に回ると、外国人の男の子が甲冑を着せてもらっていました。なんだかとても嬉しそうです。


甲冑を着せてもらう男の子。恥ずかしそうだけど嬉しそうです。兜を被ると誇らしげなポーズを取っていました


ちょっとお行儀の悪い女の子。このあとお母さんに叱られちゃいました

椿。武家屋敷の庭はきちんと手入れされていて、コンセプトがしっかりとしています

(つづく)

☆千葉県立房総のむら
所在地: 〒270-1506 千葉県印旛郡栄町龍角寺1028
電話: 0476-95-3333
FAX: 0476-95-3330
開館時間: 午前9時〜午後4時30分
休館日: 月曜日(休日の場合は開館し、翌日休館)、祝日の翌日、年末年始、臨時休館日
入館料: 個人 一般300円、高・大学生150円、中学生以下・65歳以上は無料
      団体(20人以上) 一般240円、高・大学生120円
      年間パスポート 一般1500円、高・大学生750円
駐車場: 普通車357台、大型バス16台 すべて無料
交通: JR成田線安食駅から千葉交通バス竜角寺台車庫行き約8分、「房総のむら」下車
     JR成田線安食駅からドラムバス(栄町内周遊バス)約15分、「ドラムの里」下車
     JR成田線成田駅から千葉交通バス竜角寺台車庫行き約20分「竜角寺台2丁目」下車   
     JR成田線下総松崎駅から徒歩約30分
     東関東自動車道成田インターチェンジから成田市街へ直進約10q




 

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