NHK「すごいよ出川さん!」のメガ実験がものすごい

2019/01/07 13:45 Written by Narinari.com編集部

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1月5日に放送されたバラエティ番組「メガ実験バラエティ すごいよ出川さん!」(NHK総合)で、災害の現場を実際に作り上げて行った壮大な実験が反響を呼んでいる。

暮らしに密着した謎や猛威をよく理解するために、「巨大実験をしてみよう」というコンセプトから、実際に「火災」の現場と「土砂崩れ」の現場を作った同番組。

栃木の採石場に本物の家を建てて行った「火災」実験では、炎が爆発的に広がるフラッシュオーバーという現象の観測を一つの目的として行われた。フラッシュオーバーはひとたび起こると温度が急上昇し、大量の毒ガスが発生する“生死を分ける境界線”となるもので、実験が難しく、その映像は非常に少ないという。

実験の結果、フラッシュオーバーを観測することに成功。天井にまで届いた炎が一気に勢力を広げ、僅か1分の間に500度以上も上昇し、850度に達する様子を撮影。フラッシュオーバーを境に、炎が天井をはうようにして爆発的に水平方向へ広がることが確認された。

一方「土砂崩れ」の実験だが、いまから48年前、土砂崩れの前兆現象を調べようと、斜面に人工的に雨を降らせる実験で予想をはるかに超えて崩壊、研究者やマスコミ関係者15名が亡くなった「ローム斜面崩壊実験事故」が起きた。そのため、土砂崩れの実地実験はタブーとされていた。

今回、防災の取り組みに力を入れる千葉県富津市の市長による全面協力の結果、役所、警察、消防から土木や水道の関係者まで集結。地元の関係者の尽力によって実験が行われることに、研究者も「NHKさんに対する印象が少し変わりました。ここまでやるのか、と」と感慨深げに語る。

実験の結果、目の前で100トン以上の大規模な土砂崩れを観測することに成功。得られたデータや映像は大学や消防など多くの機関で防災と救助に役立てられ、「サイエンス」や「ネイチャー」といった学術雑誌に掲載されるような論文となるのでは、と紹介された。

ネットでは「本当にすごい実験だった」「見なければわからないことばかり」「こういうバラエティがもっとあってもいい」「NHKの底力だよなあ、これは」「勉強になった」といった反応があるようだ。

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