宇多田ヒカル、作詞・編曲などでバンド“介入”

2017/01/17 12:37 Written by Narinari.com編集部

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THE BACK HORNが、通算25作目となるニューシングル「あなたが待ってる」を2月22日に発売することを発表した。同曲は宇多田ヒカルとの共同プロデュースによる作品で、宇多田は作詞・編曲に加え、ピアノ、バックグラウンドボーカルで参加している。

新曲のメロディを作るなかで「将司と一緒に宇多田ヒカルの歌声が聴こえた」という菅波栄純が、デモ音源を添えて旧知の仲である宇多田へオファーを行ったことから、このプロジェクトはスタート。デモ音源を聴いた宇多田は参加を快諾、さらには「歌詞や楽曲アレンジも一緒に考えていきたい」という意向を受け、楽曲は新たな歌詞が書き加えられ、さらにはバンドアンサンブル、ピアノやストリングスのアレンジにも積極的に宇多田はアイディアを提案、都内スタジオで行われた4日間のレコーディングはメンバーと様々な意見を交わしながら進められた。宇多田はプレイヤーとしてもピアノ、バックグラウンドボーカルで参加し、THE BACK HORNと宇多田ヒカルの共同プロデュース名義による楽曲「あなたが待ってる」が完成した。

今回の驚きの組み合わせは、彼らの10年におよぶ関係性があったからこそ実現したものだ。過去に宇多田はTHE BACK HORNのワンマンライブへ足を運び、2006年には宇多田の4thアルバム「ULTRA BLUE」収録曲「One Night Magic feat.Yamada Masashi」に山田将司がゲストボーカリストとして参加するといった交流を重ねてきた。つまりこの楽曲は、一朝一夕に生まれた作品ではなく、THE BACK HORNと宇多田ヒカルが10年かけて築きあげてきた固い友愛から生まれたものだと言える。

ボーカル、ギター、ベース、ドラムのメンバー4人によるサウンドを追及してきたTHE BACK HORNは、通算11作目のアルバム「運命開花」を2015年にリリース。その一方で、2014年の「ARABAKI ROCK FEST.」でのセッションが発端となり、キーボードとストリングスを交えた特別編成のワンマンライブや、昨年秋には同様の編成で初のホールツアーを敢行。前作シングル「With You」では、バンド史上二度目となるプロデューサーを起用し、亀田誠治を迎え、ピアノとストリングスが加わったバラードでサウンドに広がりを見せた。そして迎えた今作では、ピアノとストリングスのアレンジをはじめ、宇多田が共同プロデューサーとしてTHE BACK HORNの新たな一面を引き出している。

今回のコラボについて、THE BACK HORN 菅波と宇多田のコメントは次の通り。


☆THE BACK HORN(菅波栄純)

率直に言って、生きててよかった。
音楽を、人生を、諦めずに続けてればこんな時が来るんだな、って。
宇多田ヒカルと音楽を共に育んだ、短くも濃密な日々は一生の宝物だ。

素晴らしいアレンジが吹き込まれたデモ音源が送られて来た時の興奮。
宇多田さんの声が、バックホーンの曲の中に録音された時の感動。

何より宇多田さんのプロデュースは、楽曲において何が大事か、ということを見極める「視点」が際立って鋭いし、ブレないと思った。宇多田さんは歌詞を合作し、ピアノ/ストリングスのアレンジを手がけ、レコーディングに全面的に立ち会い、その「視点」を常に発揮し、どんどん余分な要素を削ぎ落としていった。イメージとしては、水の濁りが浄化されて透き通っていく感覚というか。最終的にシンプルでありながら味わい深く、何度も聴きたくなるような仕上がりになって、本当に嬉しい。

そのひたむきな音楽への情熱と、才能を惜しみなくこの楽曲に注いでくれたことへ、心から感謝しています。


☆宇多田ヒカル

バンドの楽曲にこんな形で介入することは初めてで、プロデューサーとしての私の意見をメンバーのみんなに信じてもらえるのか最初は不安でしたが、一緒にスタジオに入った瞬間その不安は吹き飛びました。

山田さんがこういう歌詞を歌うのを聴いてみたい!デモのここのベースかっこいいからもっと目立たせたい!何今の変なドラムフィル?!それ採用!などと、とても楽しい初体験となりました。

みんなで、ただいい音楽を作りたいという気持ちで結束できて嬉しかったです。

なにより、栄純さんがこの曲に込めた想いが多くの人に伝わるといいな、と思っています。

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