松雪泰子が“一人二役”に挑戦、それぞれの娘役に橋本愛と成海璃子。

2016/06/15 06:00 Written by Narinari.com編集部

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川端康成の不朽の名作を、主演・松雪泰子、共演・橋本愛、成海璃子で描く映画「古都」が、11月26日に京都先行公開、12月3日に全国公開されることが決定した。

本作は、1962年に新潮社より刊行された川端康成「古都」の現代版。これまで多くの映像作品となってきた「古都」を、原作では描かれなかった大人になった主人公たちの物語として映像化した。

主演の松雪は、京都の町で伝統の継承に生涯を捧げる呉服屋の姉・佐田千重子と、京都伝統の北山杉の里で働く双子の妹・中田苗子を一人二役で演じる。また、呉服屋の千重子の娘・佐田舞に橋本。そして双子の妹・材木屋の苗子の娘で、京都と並ぶもう一つの古都フランス・パリで一人国立美術大学に通い絵画制作に励む中田結衣役に成海。京都とパリ、古都に生きる母娘の人生が交差し果たしてどこへ向かうのか。そのほか、蒼れいな、蒼あんな、葉山奨之、栗塚旭、伊原剛志、奥田瑛二らが脇を固める。

メガホンを執るのはYuki Saito監督。高校卒業後に渡米し、ハリウッドで8年映画作りを学んだ。帰国後はCMや短編、連続テレビドラマなどで活躍してきた。世界視点から、日本が誇る圧倒的な京都の美しさ、凛とした「日本の精神」を五感で体感できる新しい作品に仕上げ、本作の舞台である四季折々の京都、さらに着物、茶道、書道、華道などオール京都の全面協力によって、本物の“京都”を描き切る。

キャスト・監督のコメントは次の通り。


☆松雪泰子

京都での撮影は、実際に室町で呉服屋さんをされてる方の町家をお借りしての撮影で、代々受け継がれる伝統を感じながらの撮影でした。
ある意味重圧にもなり得るその重みを背負って生きる千重子の生き様を感じる事が出来ました。
パリでの撮影は、凝縮した時間でしたが同じく伝統を大切にするその町並みは、古都というタイトルどおり、何処か京都との繋がりを感じながらの撮影でした。
お稽古は、一カ月間着付けや、裏千家のお茶の稽古、京言葉の稽古、京都の料理屋さんでの、稽古など重ねました。やはり、伝統を守る立場でそれを背負っている千重子には、非常に重要な要素でしたので毎日稽古を重ねました。今作は、古都の世界観をベースに千重子、苗子のそれぞれの子供たちとの母と娘、親子の物語り、オリジナルの古都を軸に未来に繋いで行く物語りです。
現代における、京都の現状。伝統を大切に守ることやその重圧、そして未来に繋いで行く事、そしてそれを担う娘の葛藤。かつての古都の時間軸から、現代にまで繋がりそして未来を紡いでいく物語りです。
母と娘そして、家族の想い、映像的にも京都の美しい風景やパリの街並みが美しく描かれ静かにゆっくりと、物語りが浸透していく、そんな作品です。


☆橋本愛

お茶、書道、座禅、日本舞踊と日本の文化や伝統芸能を学ぶことができてとても嬉しかったです。
一部パリロケがあったのですが、京都もパリもだいっすきな町。文化や芸術が大事に守られていて、どちらの土地にも、静かな自信とパワーを感じました。
川端さんの原作は二度映画化されてますが、今回はその先の、今の世代に継いだ新しい物語になりました。取り留めない、さらさら流れる水のような印象で、舞ちゃんを演じている上でも、水の感覚はずっとあって、ふわふわしていました。どんな仕上がりになっているのか、楽しみにしているところです。


☆成海璃子

撮影期間は一週間という短い時間でしたが、その分グッと集中して取り組むことができました。
現地のフランス人スタッフも素晴らしく、良い撮影現場だったと思います。


☆Yuki Saito監督

古き伝統をいかに次の世代に継承すべきか? 季節の移ろいは変わらないのに、人の価値観は時代と共に変わっていきます。しかし、そのDNAレベルに刻まれた精神は揺るぎません。過去に2人の偉大な映画監督によって映画化された川端康成先生の原作をそのまま焼き増しするのではなく、今の時代を生きる自分の視点で、新しい「古都」に挑戦しました。この志しの元に集まった松雪さんはじめ最高のキャスト&クルーにより、日本の伝統・文化・精神を世界へ発信出来れば幸いです。


☆「古都」あらすじ

京都室町に先祖代々続く佐田呉服店。店を継いだ日から20年間、佐田千重子(松雪泰子)は同じ場所で変わらない生活を送っていた。古くから付き合いのある職人が次々廃業する変わりゆく時代の中で店をどうしていくのか、室町に生まれた宿命を娘の舞(橋本愛)に背負わせていいものか葛藤の中で生きていた。大学生の舞は、就職活動の時期に差し掛かり就職活動をするの友人との会話にも入りきれず、店を継ぐべきなのか迷っていた。

一方京都のはずれ、北山杉の里で林業を営む中田苗子(松雪泰子/二役)。千重子と同じ顔をした苗子は生き別れた双子の妹。苗子もまた深刻な経営悪化に陥っていた。苗子の娘の結衣(成海璃子)はその美術の才能を活かし北山杉を使い何か新しいことが出来ないかとフランスに留学。しかし留学先で他の学生との力の差を感じ、無力感に苛まれていた。それを感じとった苗子は娘に会う為にパリ行きを決意する。呉服屋の娘の舞もパリで開催される日本文化を披露するイベントに参加する為にパリへ向かう事となった。母から娘へ受け継がれる伝統。今、京都の伝統に生きる2組の母娘の人生が初めて交差する――。


映画「古都」は、11月26日(土)京都先行、12月3日(土)全国公開。

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