上半期No.1ヒットは村上春樹、「色彩を持たない―」が2部門で1位に。

2013/06/03 04:00 Written by Narinari.com編集部

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オリコンは6月3日、ウェブ通販を含む全国書店1,907店舗からの売上データをもとに集計した「オリコン2013年上半期“本”ランキング」(集計期間:2012年11月19日〜2013年5月19日)を発表した。その結果、村上春樹3年ぶりの新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(今年4月12日発売・文藝春秋)が上半期内に85.4万部を売り上げ、総合部門にあたる「BOOK部門」とジャンル別「文芸・小説部門」で1位に。また、村上春樹は「作家別売上ランキング」でも上半期トータル売上86.0万部で1位となり、「作品別売上ランキング」と合わせた主要2部門で1位となった。

人気に火がつくまでに一定の時間を要するその書籍のヒット特性から、これまで上半期“本”ランキングではすべて前年以前に発売され、ロングヒットを続けてきた作品が総合1位を獲得してきたが、今回の同書は、上半期期間内に発売された作品として初めての1位。それも発売からわずか1か月でのスピード獲得となった。また、売上水準も昨年上半期1位となった「寝るだけ! 骨盤枕ダイエット」(2011年2月発売)の60.1万部を大きく上回っている。

村上春樹にとって上半期ランキングの最高位は、2010年に「1Q84 BOOK3」(2010年4月発売)で記録した2位で、首位は初めて。文芸・小説による上半期BOOK(総合)部門1位は、2011年の東川篤哉「謎解きはディナーのあとで」(2010年9月発売)以来2年ぶりだ。

同書は、高校時代の友人4人から、なんの心当たりもないまま絶縁され心に傷を負った主人公・多崎つくるが、16年の時を経てその傷と向き合い、真相を知るため旅に出るという物語。発売決定のニュースが出るや話題沸騰となり、発売から7日で累計発行部数が100万部を突破。オリコン週間“本”ランキングでは、初ランクインとなった4月22日付〜5月20日付まで5週連続で首位となり、今なおヒットを続けている。

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