毎日登下校見守る15歳の黒猫、“挨拶”交わして子どもたちを笑顔に。

2013/01/02 16:51 Written by Narinari.com編集部

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目の前を横切られると“不吉”など、時として好ましくない迷信の対象にさせられている黒猫。でも、米ワシントン州で暮らす15歳の“おじいちゃん黒猫”は、特に付近の子どもたちにとって安全を招いてくれる吉兆な存在と見られているようだ。1年ほど前から通学路上の交差点に現れるようになったこの猫は、毎日欠かさず中学校の交通安全指導員と共に生徒の登下校を観察。指導員の一員として受け入れられた今では、生徒と“挨拶”を交わしては、子どもたちを笑顔にしているという。

米放送局ABC系列KAPP-TVや米紙ニューヨーク・デイリーニュースなどによると、中学生の通学を見守るようになったのは、ワシントン州ウェストリッチモンドに住むタマラ・モリソンさんの飼い猫で、オスのセーブル。1年ほど前に現在の家へ引っ越してきたというモリソンさんは、学校の新年度が始まる昨年の秋ごろ、外に出ていったセーブルが「仕事を始めた」ことに気が付いたという。

モリソンさん宅の周辺は、近くにある中学校の通学路。家の近くには大通りを横切る交差点があり、生徒が登下校する朝と昼には、交通安全のために指導員の大人たちが交差点付近に立っている。彼らの出現に合わせるように交差点へ出向き始めたセーブルは、以来どんな天気であっても、登下校時には必ず交差点の一角にあたる歩道上に佇み、横断歩道を渡って来る生徒たちと“挨拶”を交わすようになったそうだ。

セーブルが交差点での“仕事”をするようになった当初、窓から見つめては「道を渡らないで」などと不安も抱いたというモリソンさん。しかし、指導員たちとも“挨拶”を交わすという彼は、15歳という年齢もあってか、ゆったりと歩く程度で大人しいという。一方で生徒が近づいてくると、体を触らせたり、生徒の足の間を通り抜けたりするなど、コミュニケーションも存分に楽しんでいる。

指導員のエミリー・グッドナイトさんは、「彼は私たちといるのが好きなんだと思う」と感じているそう。別の女性指導員も「生徒が道路を渡っているときは、いつも彼がいるんですよ」と話し、指導員が知る限りでは、彼の存在が認知されるようになってから「来なかった日はない」そうだ。

そんなセーブルを、中学校側は「名誉指導員」として受け入れ、飼い主のモリソンさんはしっかり彼専用の指導員ベストを用意。学校のウェブサイトでも紹介されている彼は、学校の生徒や関係者から“幸せを招く黒猫”として一目置かれる、大切な存在になったようだ。

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