英国のあるハンバーガー店の看板メニューは、激辛のハンバーガー。バーガーにたっぷりと使用しているソースが、辛さを量る単位の“スコヴィル値”で100万スコヴィルもあるそうです。一般的なタバスコソースが2,500スコヴィル前後、かの有名な唐辛子ハバネロでさえ10万スコヴィル前後と言われていますから、その辛さが相当なものであることがわかります。

英紙デイリー・メールなどによると、この激辛バーガーを提供してるのは、同国西部の湾岸都市ブリストルにある「アトミック・バーガー」というハンバーガー店。「アトミック・フォールアウト」と名付けられたハンバーガーは、かつてギネスブックにも認定されたことがある「世界一辛い唐辛子」ブート・ジョロキアのエキス（通常のブート・ジョロキアは100万スコヴィル前後、エキスになったものは420万スコヴィル）など数種類の唐辛子を使用しています。

オーナー兼シェフのジェイムス・ライリーさんが説明では、そのソースをたっぷりと絡めたビーフ・パティ3枚と、ハラペーニョの薄切り、トマト、アメリカン・チーズなどを具材とし、さらに通常のバンズではなくピザで挟んで完成。こうして出来上がったハンバーガーは100万スコヴィルの辛さで、しかも、サイドディッシュにはこれまた激辛の唐辛子パウダーをたっぷり振りかけたフライドポテトが「通常の3倍の量ついてきます」（デイリー・メール紙より）。辛いだけでなく、ボリュームもかなりのものです。

あまりの辛さに挑戦者は18歳以上に限定。さらに事前にディスクレーマー（免責注意事項：この場合「激辛ハンバーガーを食べた後、体に異変等があっても、それは当人の責任であり、店側を訴えることは出来ない」という書類）にサインすること、肌の損傷を防ぐために（シェフ曰く、あまりの辛さに化学熱傷を起こしてしまうそう）手袋をはめて食べることなどの「規定」が定められています。

実際にこのバーガーを体験した人の感想は「最初のひと口ですでに劇辛なのに、それがどんどん強力に……」とのこと。ちなみに、この「アトミック・フォールアウト」を1時間で食べきると記念Tシャツがプレゼントされ、お店の壁に「完食者」として名前が刻まれる特典がもれなく付いてきます。これまでに500人ほどの激辛好き勇者たちが挑戦しましたが、それでも成功率は約10人に1人という低さ。本当にどこまで辛いのか、想像するのも難しいですね。