火事で行方がわからなくなった犬、廃墟の家の中で1か月生き抜いていた。

2011/03/25 06:58 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


火事で廃墟となった家の中で、飼い犬が1か月も生き抜いていた――。そんな奇跡的な出来事が米マサチューセッツ州ボストンであり、米メディアで話題を呼んでいます。

米紙ボストン・ヘラルドやニューヨーク・デイリーニュース、米放送局FOXなどによると、発見されたのは、24歳のテリーサ・アセヴェードさんが飼っていたミニチュア・ダックスフンドのローラちゃん。2月23日、テリーサさんの外出中に借家の自宅で火事が起き、知らせを受けて駆けつけたときには、燃えさかる炎の前でローラちゃんの安否を心配しながらただただ涙するしかなかったそうです。  

そして鎮火したあと、消防隊が家の中を捜索したものの、そこにローラちゃんの姿はありませんでした。自分で逃げ出したのかもしれない、どこか安全な場所で暮らしているかもしれない。テリーサさんはそう思い、近所に「探し犬」の張り紙もしましたが、数週間経っても何の情報も得られませんでした。この一件以来、彼女は大切にしていたペットを失った悲しみに暮れていたそう。

家は外壁などの原形は留めていましたが、火のダメージは激しく、住むことはできません。燃え落ちたドアや窓には窃盗防止のためにベニヤ板が打ち付けられ、テリーサさんは廃墟となった自宅を諦め、引っ越しをすることになりました。

それから1か月後、テリーサさんは大家から、家の前にまだ停めてあった彼女所有の車のアラームが鳴り響いているとの連絡を受けました。そこで様子を見に以前の住まいに向かったところ、廃墟となった家の中からかすかにガサガサと音が聞こえてきたのです。まさかと思い声をかけると、ローラちゃんのか細い声が聞こえて来るではないですか。

一緒にいた友人の助けを借りてドアのベニヤを引きはがすと、そこにはやせ細り、小さくなったローラちゃんの姿。「彼女のことをギュッと抱きしめて泣き崩れました。燃えさかる家を見ていたときより、もっともっと泣いていた気がします」(米通信社UPIより)と、テリーサさんは“再会”のときを振り返っています。

なお、ローラちゃんは過度の栄養不良で獣医による注意深いケアが必要だとのことですが、次第に元気を取り戻しているそうです。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.