2歳の男の子が1日40本喫煙、母親は悲嘆も父親は「何が問題かわからない」。

2010/05/27 11:11 Written by Narinari.com編集部

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健康上の観点から世界各国がタバコに厳しい政策を行っている結果、喫煙する人の割合が減少しつつある昨今。未だ喫煙率が高水準の日本でさえも、各自治体の対策強化や、今年10月に予定されている大幅な増税により、減少傾向はさらに進んでいきそうな気配だ。いまや「タバコは、自分にも周りにも良くない」は世界の常識といっても過言ではないが、そうした中、先日インドネシアで2歳の男の子がタバコを吸っている写真や動画が公表され、海外メディアを中心に話題を呼んでいる。男の子の父親は「何が問題かわからない」とも語っており、1歳半から与えているとも話しているそうだ。

この男の子は、南スマトラ州の漁村に住む2歳のArdi Rizalくん。30歳の父親と26歳の母親の間に生まれたArdiくんは1日40本を吸うヘビースモーカーで、問題意識を感じていない父親が1歳半で与えてから、彼はタバコを止められなくなったらしい。英紙サンなどにはおもちゃの車にまたがりながら、大人顔負けにタバコをくゆらせるArdiくんの写真が掲載されており、その貫禄ある姿はもはや2歳の子どもには到底見えない。

今では、両親がタバコを与えないと、Ardiくんは叫ぶなどの癇癪を起こし「壁に頭をぶつける」行動に出るほど。母親はArdiくんの喫煙を好ましく思っていないようで、「彼は完全に中毒だ」と泣いて話したと、サン紙は伝えている。また、Ardiくんが「フラフラして病気みたいだ」と話すのを母親は聞いているため、我が子の体が心配なようだ。

ところが、彼にタバコを教えた父親は「私には、とても健康に見える」と全く問題を感じていない。サン紙によれば、インドネシア当局からは「彼のタバコを止めさせるなら、家族に車を買い与える」と考えられない提案がなされるほど、Ardiくんの喫煙は周囲からも問題視されている様子。それでも、父親は「何が問題かわからない」と語り、彼の喫煙を止めさせようという意識はないらしい。

英紙デイリー・メールでは、子どもの喫煙率が高いインドネシア社会の問題を指摘している。インドネシアでは3歳から15歳の子どもの25%に喫煙経験があり、その内3.2%はヘビースモーカー化しているそう。また、5歳から9歳に限ると、2001年時点で喫煙経験のある児童は0.4%だったのが、2004年には2.8%へと急増しているという。2009年にはインドネシアでも健康増進法が制定され、さまざまな対策には乗り出しているが、同紙は「禁煙メッセージを伝えるのは、世界第3の消費国には難しい」とも。

Ardiくんの喫煙シーンはメディアだけでなく、YouTubeにも複数の動画が投稿されている(※削除されては投稿されている状態)。タバコを器用に操り、口から煙を吐く姿は完全に違和感を覚えるが、途中何かを指さして見せた笑顔は、無邪気な2歳の男の子そのものだ。なお、動画のコメント欄には「世界最悪の両親だ」「間違いを助ける必要がある」などの声が並び、閲覧者は軒並み嫌悪感を抱いている。

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