盗聴に怯え11年間筆談した家族、待ち受けていた“まさか”の結末。

2010/03/24 15:33 Written by Narinari.com編集部

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知らないうちに盗聴され、見えない誰かへプライバシーが漏れている――。そんな事実が分かれば、誰でも怒りと恐怖に襲われるものだ。たとえ日常のささいな会話であったとしても、言いようのない気持ち悪さは拭えないだろう。あるエジプト人家族は以前、自宅のアパートに仕掛けられた盗聴器を発見した。そこで家族内のやりとりは筆談で済ませることに決め、実に11年間もいびつな生活を続けていたという。

“地元メディアの報道”として伝えたロシア通信社ノーボスチによると、家族のアパートに盗聴器を仕掛けたのは「明らかに男性の最初の妻」。つまり別れた元妻が、元夫の新しい家族の家に設置していたという。盗聴器を発見した家族は引っ越しを決断。ところが新しいアパートでも、なぜか「もっと多くの機械を発見」(ロシア放送局RTTVより)した家族は、会話を聞かれないように筆談でのやり取りを始めた。 

RTTVは「元妻が男性との離婚に納得していなかった」と伝えており、この事件は新しい妻や娘とともに、幸せな家庭を築いた男性に対するいわば復讐の様相。しかし、男性も接触を嫌ったのか、元妻との直接的な対応は特にとらず、筆談という不便に耐えながらこの事態を乗り越えようとしたらしい。

その結果、「男性の6歳の娘も、早く書くことを学ばなくてはならなかった」(ノーボスチより)ほど、必死に手を動かし続けることに。気が付けば、家族は少なくとも家の中では、11年間にわたって筆談で会話をしていた。声を出せばあっという間なのに、11年間も意思疎通のため字を書くことを強いられた家族は、さすがに「うんざりしていた」(同)という。

そんな家族にも転機がやってきた。盗聴器を発見してから11年が経ち、この家族に元妻が亡くなったという知らせが舞い込んだ。もはや元妻と接触する可能性が完全に無くなった男性は、専門家にしっかり家中の盗聴器調査を依頼。するとその結果、驚きの事実が判明した。実は元妻が仕掛けた盗聴器は偽物で、「決して動作しない」(ノーボスチより)代物だったのだ。  

形だけの盗聴器に振り回され、11年間筆談を余儀なくされてきた家族は、まさかの結末に「ショックを受けた」という。なお、RTTVは「彼らの家に本物の盗聴器が見つかることはないだろう。もちろん、2人目の妻と別れなければ」と、ブラックユーモアを交えて伝えている。

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