8割近くの人は新年の目標達成できず、「成功の秘訣」を心理学者が指南。

2009/12/31 12:06 Written by Narinari.com編集部

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年が明け、新たな気持ちで迎えるお正月に、その年1年間のテーマや目標を決める人も多いだろう。1年を通して何かを継続したい、今までできていなかったことを達成したい。掲げるテーマはさまざまだが、こうした年初の目標について、英国の心理学者がある調査を行った。すると、8割近くの人は目標を達成することができず、挫折した経験があるという結果に。研究を重ねた教授は、目標を達成させるための秘訣を伝授している。

この調査を行ったのは英ハートフォードシャー大学で心理学を研究するリチャード・ワイズマン教授。英紙デイリー・テレグラフによると、ワイズマン教授は、これまで何らかの新年の目標を立てたことがある人700人を対象に聞き取り調査を実施した。目標の内容は人それぞれ、いろいろなモノがあったそうだが、「体重を落とす」「禁煙する」「資格を取る」といった辺りが一般的に見られたという。

そして、こうした目標を「達成することができたか」についてたずねてみると、「成功した」と答えたのはわずかに22%。8割弱の人は、新年の目標を途中で諦めてしまったことが判明した。

この結果を「2割も成功している」と見るか、「8割も失敗している」と見るかは難しいところだが、ワイズマン教授はこの「成功した」グループと「失敗した」グループの回答結果を研究。成功の秘訣を探った。

まず、「失敗した」グループを分析したところ、浮かび上がったのは「自分の周りにある誘惑を取り除く」「模範的なお手本に沿って行動する」「自分の意思の力に頼る」という類の目標を立てた人が、失敗に陥りやすい傾向。しかも、「『もし成功することができなかったら…』と、悪い方向へ考える」人も多かったそうだ。

対して「成功した」グループに見られたのは、目標までのプロセスに小さなステップポイントを取り入れる傾向。ポイントをクリアするたびに自分自身を褒めることで、目標達成への道を継続させやすくする人が多かった。また、「人に自分の目標を話す」「目標達成時に訪れるであろうポジティブな面を考える(=ネガティブな面はあまり考えない)」「日々の記録をとる」という人が目立ったという。

そして、研究を重ねたワイズマン博士は、「2010年に人々の生活を変えるのに役立つことを願う」と、10のアドバイスを伝授している。

・目標は1つだけにする。
・数日じっくり考える。
・以前立てた目標は避ける。
・ごく普通の目標にする。
・細かくポイントを設定し、1つずつクリアしていく。
・自分にプレッシャーをかけ、サポートを得るために友人や家族に目標を話す。
・定期的に「達成するとどう好ましくなるのか」を書き出し、利点を考えるようにする。
・モチベーションと進歩の感覚を守るため、1つのステップをクリアしたら自分にご褒美を与える。
・達成までの計画やプロセスを記録し、グラフや絵を使って分かりやすく示す。
・心が折れそうなときは諦めるのではなく、一時的に前の習慣に戻ったと解釈する。

以上の点を踏まえた上で、2010年の目標をじっくり決めてみてはいかがだろうか。

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