監督も選手もみんな「デフェオ」さん、同姓サッカーチームがギネスに挑戦。

2009/03/10 23:08 Written by Narinari.com編集部

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同じ職場やクラス、スポーツチームなどに同姓の人物がいると親近感がわく一方で、ややこしいこともしばしば。名字だけではどちらの人を指しているのか分からず、混乱を招く恐れもある。そうした場合は下の名前で呼ぶことが多いが、スポーツ界を見てみると、プロ野球では同球団に同姓が2人以上いる選手は「姓+名の1字」で登録されるケースがほとんど。同姓が多いことで知られる韓国では、混同を避けるためにユニホームの背中には「姓+名のアルファベット2字」で表記されるようだ。

一方、サッカー界でも同姓の選手が多く、ブラジルでは本名が長いこともあって愛称で呼ぶことが慣例となっている。ブラジル代表FWロナウジーニョ選手(ミラン)の本名は「ロナウド・デ・アシス・モレイラ」で、「ロナウジーニョ」は「小さなロナウド」を表す言葉。「怪物(フェノーメノ)」で知られる元ブラジル代表FWロナウド選手(コリンチャンス)も、かつては「ロナウジーニョ」と呼ばれていた。

また近年、活躍が目立つポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド選手(マンチェスター・ユナイテッド)は、メディアで「C・ロナウド」と表記されることが多いものの、ユニホームの背中はロナウド選手と同じ表記の「RONALDO」。自身とクラブは「我こそが新たな『ロナウド』」を自任しているようで、マンUは先週「『ロナウド』は世界に1人だけ」と印字されたTシャツを発売した。これを受けて、コリンチャンス側も負けじとロナウド選手の輝かしい成績を記した同様のメッセージ入りTシャツを発売。「ロナウド」の称号をめぐって火花を散らしている。

こうした同姓選手同士の争いを横目に、イタリアで監督から選手、スタッフに至るまですべて同姓の「デフェオさん」で構成されたアマチュアサッカーチームが発足した。チーム名はズバリ「デフェオ」。英紙インディペンデントなどによると、ギネス世界記録の認定を目指すという。

イタリア南部セリーノで「デフェオ」を創設したのは、同国サッカー1部リーグのセリエAで活躍したマウリッツィオ・デフェオ氏。自らが監督となり、選手やコーチ、クラブ秘書、チームドクター、12人のスポンサーに至るまですべてデフェオ姓の人物を集めた。本拠地にある通りの名前も「ラファエレ・デフェオ」という筋金入りだ。

チームの本拠地セリーノはもともとデフェオ姓が多く、市長もガエターノ・デフェオ氏。ニュースサイト「Ananova」は「英ウェールズにジョーンズ姓が多いのと同じくらい」としている。日本の「佐藤さん」や「鈴木さん」に当たるのかもしれない。地元住民は「デフェオ姓の選手は今後も尽きることがない」と保証しているという。

デフェオ監督は、近日中にも世界記録申請に向けてギネス関係者と会談を行う予定。ギネス世界記録には「同姓の選手やスタッフを集めたチーム」というカテゴリーはないものの、「デフェオ」が正式に申請すれば新設する可能性もあるとのこと。デフェオ監督はこのギネス世界記録を狙ってチームを発足させたようだが、相手選手や審判、実況が混乱すること間違いなし。ユニホーム背中の表記がどうなるのかも注目だろう。

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