1982年から四半世紀以上続いているフジテレビ系バラエティ番組「笑っていいとも！」。定期的に入れ替わるレギュラー出演者も人気の秘密だが、この番組で一貫して司会を務めているのがタモリだ。2002年の放送5000回達成時には、単独司会者による生放送の最長記録として、ギネス世界記録に認定された。

そんなタモリが「いいとも！」の司会を降板すると、2月12日発売の「週刊新潮」が伝えている。後任の司会者は現在も火曜日にレギュラー出演しているSMAPの中居正広が最有力で、裏番組のTBS系「ピンポン！」で司会を務める福澤朗の名前も挙がっているようだ。

同誌によると、タモリの「いいとも！」降板の噂が浮上したのは今年1月末のこと。ライブドア問題でフジテレビが勝ち取った賠償金310億円を新番組の立ち上げや既存番組のテコ入れにあてることにし、「いいとも！」も新番組に変更する案が出たという。

しかし、局内からの反対が相次いだことから、新番組ではなく大幅リニューアルで決着。これに伴い、タモリの降板が本格的に検討され始めた。タモリの降板については以前から検討されていたようだが、これにはテレビ業界を襲っている大不況への対策「大物タレントのリストラ」も関係しているそうだ。

タモリ本人も司会降板に対してやぶさかでないようで、芸能評論家の肥留間正明氏は「自らの限界をヒシヒシと感じているんじゃないかな」（同誌より）と推測している。現在、オープニングや「テレホンショッキング」などを除く各コーナーの司会はそれぞれレギュラー出演者が務めており、タモリはそのつなぎ役に徹している状態。こうした面から肥留間氏は、タモリが「“定年”を考えているのでは」（同誌より）とも述べている。

後任に中居正広が最有力として挙げられているのは、現在もコーナーの進行役を務めており、視聴者に違和感がないためなのだとか。ネックだった高額のギャラも、先の賠償金310億円でクリアしたという。福澤朗の名前が浮上しているのは、「ピンポン！」が3月で終了するためだ。

タイトルの変更はないようだが、タモリの降板により26年以上続いてきた「いいとも！」がどのように変化するのか。局員だけでなく、視聴者も期待と不安が入り混じっているようで、ネットではタモリ降板に反対する声も少なくない。