外国人オーナーによる大資本が流入したことにより、世界でもトップレベルの選手が多数所属するようになった英国サッカー界。特にイングランド1部のプレミアリーグは世界屈指の裕福なリーグとなっているが、金融危機の影響を受けてその勢いにかげりが見え始めてきた。こうした中で、英サッカー専門誌FourFourTwoが英国サッカー界の富豪ランキング「Football Rich List 09」を発表。チェルシーのオーナーであるロシアの石油王ロマン・アブラモビッチ氏が3位に転落するなど、前年と比べて上位の顔ぶれが変わる結果となった。

アブラモビッチ氏は金融危機の影響で30億ポンド（約5,500億円）を失ったとされており、今回のランキングでは総資産70億ポンド（約9,700億円）で3位に後退した。また、マンチェスター・ユナイテッドのオーナーである米大富豪マルコム・グレイザー氏一族は4位から10位、アストン・ビラを買収した米実業家ランディ・ラーナー氏は7位から15位と、いずれも順位を下げている。

アブラモビッチ氏に代わって1位になったのは、マンチェスター・シティを電撃買収したアラブ首長国連邦（UAE）の投資会社アブダビ・ユナイテッド・グループのシャイフ・マンスール・アルナーヤン氏。総額900億円の大補強をぶち上げて話題になったが、総資産は150億ポンド（約2兆700億円）にものぼる。

2位はイングランド2部リーグのクイーンズパーク・レンジャーズ（QPR）を所有するインドの鉄鋼王ラクシュミ・ミタル氏一族で、こちらも125億ポンド（約1兆7,200億円）と上位2人が飛び抜ける形となった。QPRの共同オーナーであるF1運営組織CEOのバーニー・エクレストン夫妻も5位にランクインしている。

☆Football Rich List 09
1位　シャイフ・マンスール・アルナーヤン（マンチェスター・シティ）　150億ポンド
2位　ラクシュミ・ミタル一族（クイーンズパーク・レンジャーズ）　125億ポンド
3位　ロマン・アブラモビッチ（チェルシー）　70億ポンド
4位　ジョー・ルイス（トッテナム）　25億ポンド
5位　バーニー＆スラビカ・エクレストン（クイーンズパーク・レンジャーズ）　24億ポンド
6位　スタンリー・クロンク（アーセナル）　22億4500万ポンド
7位　アリシェル･ウスマノフ（アーセナル）　15億ポンド
8位　ロード･グランチェスター＆ムーアズ一族（エバートン）　12億ポンド
8位　ダーモット･デスモンド（セルティック）　12億ポンド
10位　ロード･アシュクロフト（ワトフォード）　11億ポンド
10位　マルコム・グレイザー一族（マンチェスター・ユナイテッド）　11億ポンド
12位　サイモン・ケズウィック（チェルトナム・タウン）　9億6,600万ポンド
13位　トレバー・ヘミングス（プレストン・ノースエンド）　9億ポンド
14位　マイク・アシュリー（ニューカッスル）　8億ポンド
15位　ランディ・ラーナー（アストン・ビラ）　7億5,000万ポンド
16位　トム・ヒックス（リバプール）　7億ポンド
17位　ウォーカーズ一族（ブラックバーン）　6億6,000万ポンド
18位　モハメド・アルファイド（フルハム）　6億5,000万ポンド
19位　デビッド・マーレー（グラスゴー・レンジャーズ）　6億ポンド
20位　スティーブ・モーガン（ウルブス）　4億ポンド