新品の「iPhone」を買ってきて起動してみたら、カメラに向かって微笑んでいる少女の写真が壁紙にしてあった……。そんな状況に出くわしたら、きっとほとんどの人がビックリするに違いない。でも、これは現実に起きた話だ。

Mac関連のニュースを伝える「MacRumors.com」のフォーラムに「iPhone 3G - already with pictures!」との投稿があったのは8月20日のことだった。英国に住む「markm49uk」と名乗るユーザーは、真新しい「iPhone」を起動してみたら、「iPhone」製造ラインで働く従業員と思われる、少女のように若い女性（アジア系）の写真がすでにセットされていたとコメント。そして、3枚の写真を公開した。

公開された写真は、いずれも製造ラインの「iPhone」を前にして、カメラに向かって若い女性が微笑んでいるもの。どの表情も少女のようにかわいらしく、1枚は両手でピースをしている。フォーラムのコメント欄では、女性について「かわいい！」とする声とともに、出荷前の製品で写真を撮り、そのまま出荷するという、本来ならあってはならない行為に「解雇されてしまうのではないか」との心配の声が相次いだ。

その後、この写真が撮られたのはフォックスコン（富士康科技集団 FOXCONN）の工場であること、そしてネットユーザーが心配していたように、女性は解雇されてしまったとの噂が流れたのだが、8月26日付けの中国・広州の地元紙「南方都市報」がフォックスコンを直撃し、次のような情報を引き出している。

・フォックスコンの責任者は、この女性が従業員であることを認めた。
・女性は解雇はされておらず、現在も働いている。
・iPhoneの検品を担当する場所で働いており、写真は試し撮りをしたのを削除し忘れたのかもしれない。
・詳細はまだ調査中。

と、ネットユーザーが心配していたような事態には至っていないようだ。

なお、この女性には「iPhone Girl」との名が付けられ、関連ニュースを伝える「iPhone Girl Blog」なるサイトまで立ち上がっている。