人気マンガ「鉄腕バーディー」作者、「ヤンサン」休刊も連載継続宣言。

2008/07/07 23:59 Written by コジマ

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今年5月30日、休刊を正式に発表した小学館の青年コミック誌「週刊ヤングサンデー」。1987年4月に隔週刊でスタートして以来、95年11月の週刊化を経て「1ポンドの福音」(高橋留美子)や「海猿」(佐藤秀峰)など多くの人気漫画を輩出してきた同誌だが、7月31日発売号をもってひとまずその歴史にピリオドを打つこととなった。

休刊について同誌のファンからは悲しみの声であふれたが、気になるのが連載作品の行方。テレビドラマ化された「Dr.コトー診療所」(山田貴敏)や「クロサギ」(黒丸、原案:夏原武)、「都立水商!」(原作:室積光 作画:猪熊しのぶ)などの人気作品が連載終了となるのか、それとも他誌で継続されるのかが注目されている。

小学館では、休刊後の連載作品の行方や単行本の刊行予定を7月31日発売の同誌と公式ページ「ヤンサンWEB」で発表する予定だが、ひと足早く連載作品「鉄腕バーディー」の作者ゆうきまさみ氏が自身の公式サイトで「連載継続」を宣言した。

ゆうき氏は「機動警察パトレイバー」や「究極超人あ〜る」などで知られる人気漫画家で、現在連載中の「鉄腕バーディー」は85〜88年に「週刊少年サンデー増刊号」で連載していた同名の作品をリメイクしたもの。「鉄腕バーディー DECODE」のタイトルでアニメ化され、7月からTOKYO MXやチバテレビなどで放送中だ。

その「鉄腕バーディー」の今後について、ゆうき氏は自身の公式サイト「ゆうきまさみのにげちゃだめかな?」のコメントコーナーで「僕も『どうなるんだろう?』と思ってたんですが、『どうなるんだろう?じゃねえよ。俺がどうしたいかだろう」と考え直しまして(しっかりしろ俺)、こんなことで終わるつもりは毛頭ありませんから全力で続行方法を検討中です」と連載の継続方法を模索していることを明かし、「おそらくそれほど間を措かずにお知らせできると思いますが、読者の方にはご心配をおかけして申し訳ありません。安心していただけるよう頑張ります」とつづっている。

また、「ヤングサンデー」の休刊について「おそらく『高度な経営的判断』が働いたのであろうと思いますが、僕が話を聞いたのが5月の10日過ぎですから、もういかんともしがたい状況でありました」と休刊決定後に知らされたことを示唆し、「これが1年前に持ち上がった話で、編集部から『赤字減らしに御協力ください』と頼まれたのなら、自分に何ができて何ができないかを考えもしたでしょうが、結局そういうチャンスはなかったわけです。なんか以前にサンデーで打ち切り食らったときより悔しいね(笑)」と悔しさをにじませつつ、「これだけやってれば雑誌に対する愛着も出てきますからね、正直言って腹は立ててますよ俺」と不満をあらわにした。

さらに、休刊という対応については「だいたいね、雑誌というのはかなり“習慣”で読まれている部分が大きいはずなので、雑誌を一つなくせば読者の習慣が一つ減るだけ。じゃあその人たちが代わりの雑誌に移ってきてくれるかと言えば、たいへんココロモトナイ状況なんです。携帯とかネットとか、ほかにも娯楽はあるんだから」との苦言を呈したものの、「まあここから先は一漫画家が考えることじゃないか」と述べている。

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