筒井康隆も富野由悠季も絶賛、アニメ「時をかける少女」がTV初登場。

2007/06/23 04:00 Written by コ○助

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「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」や「M:i:III」、「ゲド戦記」などの大作の公開に沸いた昨年の夏。メディアがこぞってこれらの作品を取り上げる陰で、ひっそりと東京都内のミニシアター「テアトル新宿」での単館上映が始まったアニメ映画があったなり。「時をかける少女」。筒井康隆の小説として、そして1983年に大林宣彦監督が原田知世を主演に据えて製作した実写映画としても有名な同作の「20年後」を、アニメで描いた「懐かしくも新しい」作品なりよ。

単館上映ということから考えても、公開当初はそれほどの期待を背負った作品ではなかったなりが、日を追うごとにネットの口コミで評判が伝わるようになり、「テアトル新宿」では公開から1か月が経過しても連日立ち見が出るほどの盛況ぶり。あまりの人気に配給元の角川ヘラルド映画は上映館の追加を決定、全国のミニシアターを中心に順次拡大上映されていったなりね。

そして、年末の映画界を彩る賞レースでは日本アカデミー賞の最優秀アニメーション作品賞をはじめ、各賞を総なめ。報知映画賞特別賞、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞、毎日映画コンクールアニメーション映画賞、Invitation AWARDS アニメーション賞など、伝統的な賞から新興の賞まで、各方面から高い評価を受けたなり。

公開前の一般認知度からすれば、これほどの高評価は想像もできなかったこと。でも、完成した映画を観た原作者の筒井康隆は「本当の意味での二代目」「正統な続編」と評価(Wikipediaより)し、「機動戦士ガンダム」などで知られるかの富野由悠季も「この作品は実写が持っている壁をアニメで外している。実写以上だと思う。それはアニメの技法ではなく、映画の演出論であるし、物語の構造論。実写の『時かけ』よりはるかにいい。アニメの壁を外している」と絶賛した(同)そう。観客はもちろん、原作者も、アニメ界の大御所も、誰もが納得できる出来映えだったなりね。

さて、そんな「時をかける少女」が7月21日の21時からフジテレビ系で放送されることが決定したなりよ。同作の公式ブログが速報で伝えているなりね。

4月にはDVDも発売され、こちらもセールスは好調の様子。特典映像なども収録されているので購入、もしくはレンタルするのも良さそうなりが、まずは直近に迫った地上波での放送を観てからでも良さそうなりね。まだ観ていない人は、7月21日をお忘れなく。

ちなみに、前日の7月20日の深夜には大林宣彦監督の「時をかける少女」がフジテレビ系で放送されるなりよ。両作品がどのようにリンクしているのか、より深い理解を得るためにも要チェックなり。

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