日本人が欧州で「最も良い観光客」に、「最悪」はフランス人。

2007/05/23 18:54 Written by コジマ

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30度を記録するところも出てきて、いよいよ近づいてきた夏。暑い季節はしんどいけど、普段より長い休暇が取れるのは魅力的。中には海外旅行を計画している人もいると思うのだ。

こうした海外旅行シーズンを控えている中、英国の旅行会社による調査で、日本人が「良い観光客」の1位に選ばれた。2位の米国人に35ポイントの差を付けてのトップで、礼儀正しい日本人は欧州に大歓迎されているようなのだ。

この調査を行ったのは、昨年11月に日本でのサービスも開始した世界最大手の旅行予約サイト「エクスペディア」の英法人(Expedia.co.uk)。同社は、欧州のホテル経営者約1万5000人を対象に、各国から来る観光客についての印象を項目別に尋ねたのだ。

日本人が総合で1位に選ばれた理由は、態度や行動で「礼儀正しく整然としている」と評価されたほか、「物静かである」ことも一因となっているみたい。ディープインパクとが出走した昨年の凱旋門賞ではフランスで日本人観光客のマナーの悪さが取り沙汰されたのだけど、その影響は少なかったようなのだ。

皮肉なことに、「最悪の観光客」に選ばれたのは、そのフランス人。欧州各地でも現地語を使わずフランス語で押し通す態度が「無礼」「寛大さが欠けている」などと評価されている。ただ、「寛大さの欠如」で1位だったのはドイツ人なのだ。

ワーストランキングはこれにインド、中国、ロシア、英国と続いている。先日、中国人観光客のマナーに各国で苦情が続出しているという記事が出ていたのだけど、この記事では米国やアジア諸国の観光地の声しか掲載されていない。今後中国経済が発展して欧州への旅行者が増えれば、さらに上位になりそうなのだ。

また、この調査では観光客の服装に関する評価も行っており、ベストドレッサーはイタリア人。フランス、スペインがそれに続いており、ワーストドレッサーは米国人で、英国人が2位となっているのだ。このほか、「騒々しい」でイタリア人がで1位、「休暇中にお金を使う」で米国人が1位、ロシア人が2位に選ばれている。

調査の対象者がホテル経営者ということで、日本人が「最も良い旅行者」に選ばれたのは、“ホテル側にとって都合のいい客”という側面もありそう。どんなことがあってもクレームを言わないとか。とはいえ、日本人の礼儀正しさが評価されたのはうれしいことなのだ。

ちなみに、この調査は2002年にも行ったようで、そのときはドイツ人、米国人に次いで日本人は3位。フランス人も5位に選ばれていた(「最悪」は英国人)。たった5年で日本人とフランス人の印象がここまで広がった――ということなのかな。

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