でも、これらの作品は当然のことながら、「機動戦士ガンダム」シリーズの版権や著作権を持つサンライズや創通(ともにバンダイナムコグループ)から許諾を受けたメーカーが製作・発売しているもの。でも、ネットにはファンが「勝手に」製作した「機動戦士ガンダム」のゲームが存在しているなりよ。その代表格であり、あまりの完成度の高さから、いま、ネットでにわかに話題となっているのが「Gundam Mod 3.0」なりね。
「Gundam Mod 3.0」は、香港在住の2人の開発者によって製作された作品。全くゼロの状態から作られたゲームではなく、ベースとなっているのは、2003年にカナダのRelic Entertainment社が発表した「Homeworld 2」という、宇宙で艦隊戦を繰り広げる戦略シミュレーションゲームなりよ。この作品のキャラクターデータをすべて「ガンダム風」に描き変えることで、クオリティの高い「機動戦士ガンダム」のインディーズゲームに仕上げているなりね。 なぜ、そのようなことができるのか。それは「Homeworld 2」が、ユーザーが自由に作品の世界を拡張できるよう、開発環境を無償で提供しているから。この手の取り組みは欧米では珍しくないようで、「商用利用をしない」との条件と引き換えに、ユーザーに開発する自由を与え、もし優秀な作品が生まれたらメーカーが買い上げる、という相互扶助のような関係が成立しているようなりよ。
そのため、「Homeworld 2」をベースにした作品は「Gundam Mod 3.0」だけではなく、例えば「スターウォーズ」をモチーフにした「Star Wars: Warlords 0.45」なども。いずれも一ユーザーが製作したとは思えないほどの完成度で、「Homeworld 2」ファンの間では高い評価を得ているなりね。