健康志向はどこへ? 肥満や大量飲酒する人の割合が高まる。

2006/02/02 21:27 Written by コ○助

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「LOHAS(ロハス。Lifestyles of Health and Sustainabilityの略)」やヨガブームなど、世の中の健康への関心が日増しに高まっているかのようにも見える昨今。書店に行けばこの手の本がズラリと並び、健康を謳うコーナーには立ち読みにふける女性の姿を見ることは決して珍しい光景では無いなりよね。テレビでも盛んに「ブーム、ブーム」と煽っているし、実際に健康食品やダイエット食品の市場も伸びているはず。でも、そんなブームが本当に効果を及ぼしているのか、やや懐疑的になるようなデータが厚生労働省から発表されたなり。

厚生労働省では、食生活や運動量の低減を原因とする生活習慣病の予防のために、国民の健康をつくることを目的とした「健康日本21」という計画を立て、70項目に達成目標値を設定しているなりよ。たくさんあるのですべてを見ていくことはできないなりが、具体的な例としてどのような達成目標値が設定されているのか一部を見ておくと。

・適正体重を維持している人の増加
・食塩摂取量の減少
・野菜の摂取量の増加
・朝食を欠食する人の減少
・量、質ともに、きちんとした食事をする人の増加
・外食や食品を購入する時に栄養成分表示を参考にする人の増加
・ヘルシーメニューの提供の増加と利用の促進
・意識的に運動を心がけている人の増加
・日常生活における歩数の増加
・ストレスを感じた人の減少
・睡眠による休養を十分にとれていない人の減少
・睡眠の確保のために睡眠補助品やアルコールを使うことのある人の減少
・自殺者の減少
・公共の場及び職場における分煙の徹底及び効果の高い分煙に関する知識の普及
・多量に飲酒する人の減少
・1日の食事において、果物類を摂取している者の増加
・がん検診の受診者の増加

といった具合に、実に細かく項目を設定し、国を挙げて国民の健康を促進していこうという取り組みが行われているなりね。この取り組みは2000年から行われており、2010年までに目標値の達成を目指しているなりが、中間報告では、厚生労働省の思惑とは裏腹に、目標値から遠のいている現状が浮き彫りになってしまったなりね。

朝日新聞によると、昨年5月までの数字を調べたところ、20〜60歳代の男性の肥満の割合は、計画時の24.3%から29.5%に悪化。目標値は15%以下に設定しているなりが、早くも達成には相当な困難が予想される数字が出てしまったなりよ。また、飲酒量では日本酒換算で1日3合以上飲む男性の割合が、計画時の4.1%から5.3%に悪化。目標値は3.2%以下に設定されており、こちらも達成は困難との見方が強くなってきたなりね。さらに、運動の目安になる1日当たりの歩数も男女とも減少。全体的に国民の健康は「悪化」していると言わざるを得ない数字が並んでしまったようなりよ。

ただ、だからといって国が取り組みを止めてしまっては元も子もなし。今年度中に計画の中間見直しをすることは決定しているようなので、もう少し現実的な数字に修正することになりそうなりね。数字云々はともかくとして、一人一人が健康であるためには個々の意識が大切なのは当然のこと。皆さんもいつまでも健康だとは思わずに、意識を高めていきましょうなり!

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