出る、出ると言われながらもなかなか正式発表には至らずにいたビデオ再生対応の「iPod」なりが、ようやく12日のスペシャルイベントで正式発表されたなりよ。これまで数々のリーク画像と称する、一見すると信憑性の高そうな画像がネットにたくさん出回っていたなりが、発表された新型「iPod」は従来のデザインをベースに大型のディスプレイを採用。薄型化を実現したものだったなり。

まずは発表されたビデオ再生対応の新型「iPod」のスペックと特徴をまとめておくなりね。

・30GBモデル（34,800円）と60GBモデル（46,800円の2機種がラインアップ。
・320×240ピクセル（QVGA）の26万色表示可能な2.5インチワイド液晶を搭載。
・MPEG4（H.264）のムービー再生に対応。
・従来の「iPod 20GBモデル」より約30％薄い本体。
・ビデオ出力に対応。
・新型「iPod」の発売に合わせ「iTunes 6」をリリース。
・「iTunes Music Store」で約2,000点のミュージックビデオを各1.99ドルで販売。
・販売されるビデオコンテンツはほかにPixarのショートムービー、ABCの番組など。
・ビデオコンテンツはCDに書き込むことは不可能。
・ビデオコンテンツはiPod5台まで転送可能。
・60GBモデルは最長20時間、30GBモデルは14時間の音楽連続再生が可能。

ビデオ再生機能のほかに目立つところでは、従来の「iPod」よりも小型化されていること。簡単に、各「iPod」のサイズを比較しておくと。

・旧「iPod 60GBモデル」61.8×19.1×103.5ミリ、183.0グラム
・旧「iPod 20GBモデル」61.8×16.1×103.5ミリ、166.0グラム
・新「iPod 60GBモデル」61.0×14.0×104.1ミリ、170.4グラム
・新「iPod 30GBモデル」61.0×10.9×104.1ミリ、148.7グラム
※サイズは順に幅、奥行き、高さ

写真だけ見ると新「iPod」は横幅が大きくなったような錯覚をしてしまうなりが、実際には幅は0.8ミリ小さくなっているなりよ。高さはやや長くなっているなりが、薄さは一目瞭然で、全体的にコンパクトに仕上がっているなりね。

「iTunes Music Store」での動画コンテンツ販売はミュージックビデオに止まらず、ショートムービーやテレビ番組などもラインアップされているのは魅力的。現時点で判明しているのは、マドンナ、U2、マイケルジャクソンなどの過去のヒット作品のミュージックビデオなどで、今後はオリジナルの動画コンテンツも配信される予定なのだというなりよ。ただ、日本でのサービスについては同じモノが提供されるかどうかは現時点では不透明。権利関係にうるさい日本なので、音楽配信以上の困難も予想されるだけに、ユーザーが満足できるレベルのラインアップ（日本人アーティストのミュージックビデオなど）を揃えられるのは何年も先の話になるかもしれないなり。ここら辺はアップルの営業力に期待するしか無いなりねぇ。

先月発表された「iPod nano」と、新しく発表されたビデオ再生対応の新「iPod」。選択肢が増えて、これから「iPod」の購入を検討している人は嬉しい悩みを抱えることになりそうなりね。