「ハヤシライス」と「ハッシュドビーフ」は何が違う?

2005/07/15 05:02 Written by コ○助

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先日、友だちと話しているときに答えが出ずに困ったことがあったなり。それは、日常的に食卓に並ぶ「ハヤシライス」と「ハッシュドビーフ」は何が違うのか、ということ。友だちは、スーパーに買い出しに行くときに、「ハヤシライス」のルーと同じ棚に「ハッシュドビーフ」のルーも売られているため、基本的には同じモノだと主張。コ○助は「ハヤシライス」はトマトや赤ワインを使って煮込むもので、「ハッシュドビーフ」は仕上げにサワークリームや生クリームを加える、よりクリーミーなモノと主張。どちらも主張を譲らず、結局答えが出ずにその話は終わってしまったなりね。

でも、なんだか気持ちが悪いのでいろいろと調べてみたなりよ。すると、まずコ○助が主張していたサワークリームや生クリームを加えるモノは「ビーフストロガノフ」であり、「ハッシュドビーフ」では無いことにハタと気が付いてしまったなり。そうなりよ、それは「ビーフストロガノフ」なりよ(笑)。自分でも作ったことがあるのに、完全にど忘れ&混同してしまっていたなり。では、「ハヤシライス」はどのようなモノか明快に回答することができるなりが、「ハッシュドビーフ」とはなんぞや??

結論から言ってしまうと、両者は基本的には同じモノ。友だちが言っていたことが正しかったわけなりが、同じモノなのに名前が違うのはなぜなのか、という新たな疑問が浮上してくるなりよね。調べてみると、その違いは「ハヤシライス」の語源にヒントがあるようなり。現在、「ハヤシライス」の語源については諸説あるようなりが、代表的な説を列挙してみるなりね。

・丸屋商社(現在の書店『丸善』)の創業者・早矢仕有的(はやしゆうてき)が考案した料理だから「早矢仕ライス」→「ハヤシライス」。
・有名レストラン「上野精養軒」のコックだった林さんが考案した料理だから「林ライス」→「ハヤシライス」。
・「ハッシュドビーフ(=牛肉をこま切れにするの意)」を載せたご飯「ハッシュドビーフ・ウィズ・ライス(Hashed beef with Rice)」が縮まって「ハヤシライス」。

商社を経営していた早矢仕有的は早くから洋食に触れる機会が多かったため、ある時出会った「ハッシュドビーフ」と、ライスをドッキングさせるという「発明」によって「ハヤシライス」を誕生させた、というのが有力な説のようなりよ。この説と3つ目の説は近いものがあるなりが、いずれも「ハッシュドビーフ」をライスに載せたものが「ハヤシライス」と考えて間違いなさそうなりね。

ちなみに、コ○助が混同してしまった「ビーフストロガノフ」は代表的なロシア料理で、やはり途中までの工程や主な食材は「ハッシュドビーフ」とほぼ同一。仕上げにサワークリームや生クリームを入れるかどうかで、違う料理になるようなり。また、「ビーフストロガノフ」はトマトを入れず、白ワインを使うことも多いなりね。

というわけで、コ○助は友だちの意見を頑なに聞き入れず、悪いことをしてしまったなりよ(笑)。今度詫びを入れる意味も込めて、この調査結果を伝えたいと思うなり。

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