いつものMacworldと同様、事前に真偽の分からない新製品の情報が流れ、Macコミュニティを中心に様々な憶測で盛り上がっていた今回の「Macworld Conference&Expo San Francisco 2005」なりが、スティーブ・ジョブスCEOの2時間に渡る基調講演で発表されたのは、多くの人の度肝を抜く製品だったなり。そして、それは事前に流れていた情報を、さらに魅力的にした製品だったなりね。

発表された新ハードは「Mac mini」と名付けられた超小型モデル。噂されていた、ディスプレイなしのシンプルなMacなりね。「Mac mini」は高さ約5cm、一辺が約16.5cm、重量約1.3kgという、Windowsマシンでもなかなか無いような小ささが目を引く製品なり。基調講演でスティーブ・ジョブスCEOが外箱を手に持っていたなりが、かなり、本当にかなり小さいなりよ。

製品情報のページには「すでにお持ちのWindows用のモニタ、キーボード、マウスはMac miniでそのまま使うことができます」「Windows用の2ボタン＋スクロールホイールの付いたUSBマウスやお気に入りのUSBキーボードは、Mac miniにつなぐだけで簡単に利用できます」といった文言も。こういった文言を公式ページに散りばめているあたり、これまでMacに興味の無かったようなWindowsユーザーを取り込む作戦を前面に押し出して来ているなりね。

「Mac mini」は2モデル。どのようなスペックなのかをまとめておくと。

【G4 1.25GHzモデル】
・Mac OS X v10.3 "Panther"
・CPUはG4 1.25GHz
・HDDは40GB
・256MBのDDR SDRAMメモリ（最大1GB）
・スロットローディング方式のコンボドライブ（CD-RW/DVD-ROM両用）
・ATI Radeon 9200グラフィックプロセッサ（ビデオメモリ32MB DDR SDRAM）
・USB 2.0×2、FireWire 400×1、10/100BASE-T Ethernetポート
・DVIまたはVGA ビデオ出力
・iTunes、iPhoto、iMovie、iDVD、GarageBandの最新版を集めた「iLife '05」が付属
・価格は58,590円（本体価格55,800円）

【G4 1.42GHzモデル】
・Mac OS X v10.3 "Panther"
・CPUはG4 1.42GHz
・HDDは80GB
・256MBのDDR SDRAMメモリ（最大1GB）
・スロットローディング方式のコンボドライブ（CD-RW/DVD-ROM両用）
・ATI Radeon 9200グラフィックプロセッサ（ビデオメモリ32MB DDR SDRAM）
・USB 2.0×2、FireWire 400×1、10/100BASE-T Ethernetポート
・DVIまたはVGA ビデオ出力
・iTunes、iPhoto、iMovie、iDVD、GarageBandの最新版を集めた「iLife '05」が付属
・価格は70,140円（本体価格66,800円）

これまでのMacに比べると、ディスプレイが無いとはいえ、格段の安さ。1.25GHzモデルはアメリカでは499ドルと発表されており、噂にあった「500ドルiMac」を本当に実現したなりね。

昨年は世界中に「iPod旋風」を巻き起こしたアップル・コンピュータが、今年は「Mac mini」の投入でパソコン市場の目玉になることができるかどうか。そして、「iMac」登場時のような、大ブームが起こるかどうか。今年のアップル・コンピュータからは、ちょっと目が離せなそうなりね。